忍者ブログ
思いついたことを書き起こして考えを整理させてます。

トップをねらえ2!第6話考察 ノノが託した特異点とはなんなのか

以下、トップをねらえ2!の重大なネタバレあり

2つの特異点

ノノリリが輝かせた特異点は、ノノがもらいます
代わりに、お姉さまにはノノの特異点を捧げます! なぜならば────!
トップをねらえ2!におけるノノの最後の出番は時空検閲官の部屋にて締められます。
ノノから何か託されて目を覚ましたラルクの腕の中には、かつてノノが渡すことができなかった折り鶴が握られていました。

その後大人になったラルクは地球に滞在し、宇宙パイロットとはすっかり距離を置いて野鳥の保全活動に努めているようでした。
ヤンバルクイナ、という単語を聞いてすべてを察した方も多いでしょう。沖縄での夜、ラルクが明かりを消して星空を見上げるとともに明かりが照らされ、地球に帰ってきたノノリリを迎えるところで本作は終了します。

凄く完成された演出だと思います。4話以降のトップ2!は続編作品としてこれ以上にないくらい素晴らしいものです。
しかし、ここで一つ疑問。ラルクは一体何かを託されたのだろうか?

ふんわりとは全ての行動に繋がりがあることは分かります。けれど個人的にその結論が判然としていない……というところで思考が止まっていたのですがこの度突然気づきが降ってきたのでここに書き記しておきます。
確信した。トップをねらえ2!はとんでもない作品だ。

ノノリリの輝かせた特異点

まずはノノがもらったというノノリリの特異点から考えていこうと思います。

そもそも、特異点とはなんでしょうか。
数式において法則から外れた特別な解、というと数学に馴染みのある人は分かりやすいと思いますが私はイマイチです。
この特異点という単語はトップ2!第6話においてノノとラルクの会話以前にも宇宙軍隊員のセリフに登場しています。
ありえない、ブラックホールが割れる……この宇宙では許されないことだ。このままでは特異点が剥き出しになる!
初めて聞いた時は「なんか難しいこと言ってんな~」としか思いませんでしたが、これはかなり圧縮されたSF言語となっています。
ブラックホールというのは途方もない密度を持った惑星が光も押しつぶすほどの重力を発する現象。これが起きる条件は惑星の質量と半径を用いて、シュヴァルツシルト解なんていう数式で表せるそうです。
で。この数式にも特異点が存在しています。それは惑星の半径が0の時です。

要するに宇宙軍隊員の言う特異点とはブラックホールの中心ということです。

本来ならばこの特異点は常にどうやっても観測できない(まるで世界の誰かによって隠されているようであるため時空検閲官説などという話がある)のですが、ノノはブラックホールを見事に割ってしまったがために本来は外に出てこない特異点が剥き出しになってしまったというわけです。
何言ってるか分からないと思いますが、まぁ詳しくは調べてください。

つまり物理的にありえない空間が露わになってしまったわけです。
特異点が現れ、物理法則が崩壊する源が宇宙に生まれてしまった以上宇宙はどんどん姿を変えてしまう。そういうことを宇宙軍たちは危惧していたのです。

はてさて、ここでノノが割ったブラックホールについて第5話にて語られていたことを振り返ってみましょう。
このブラックホールは本来雷王星宙域に存在していたブラックホールエグゼリオ。宇宙怪獣の巣と言われていましたが、その実態は中から飛び出ようとする変動重力源を閉じ込めておくための宇宙怪獣たちの防衛線でした。エグゼリオ変動重力源はこのブラックホールから脱出するとともに、それを取り込んで人類に攻めかかってきたのが第6話になります。

ブラックホールの名称、そして変動重力源を閉じ込めていたことから察するに、ブラックホールエグゼリオとはトップ!第5話にてエクセリオンをもとに作り出されたブラックホール爆弾のことでしょう。
それは人類を救うためのノリコとカズミの激闘の跡であり、ノノリリが輝かせたもの。

そう、このブラックホールの特異点こそノノリリが輝かせた特異点なのです。
かつて人類のために二人の少女が戦った証、そして宇宙を崩壊させかねない原因をノノは一人で抱え込むことで再び人類を救い、孤独な時空検閲官の部屋に残ることになった。
トップ2!第6話はノノリリからノノへと宿命が受け継がれた話でもあるのです。

ノノが託した折り鶴

ノノは特異点を背負い込み一人で宇宙へ消えていきました。では残されたラルクには何が託されたのでしょうか?

ラルクの手に握られた折り鶴ですが、これだけでも色々考えられると思います。

まず思い出すのは第5話の病室でラルクがノノへ折り鶴を渡してあげるシーン。
地球じゃ「元気でいてほしい」って願いを込めて贈るの
本当なら見舞いに来る奴が持ってくるんだ
このときのチコからの話を受けて、ノノは改めて見舞いに持っていくために折り鶴を必死で練習します。その成果はというと”ぶきっちょ”であるラルクが作ったものよりもずっとひどく、ノノの不器用さがよく伝わります。
改めて第6話でノノがラルクへ渡したのは、ラルクのこれからを願ってであるというのが一番シンプルな話でしょう。折り鶴がクシャクシャなのはノノの根性の成果でしょうか。

次に思い出すのがトップ!第6話のカズミが沖女の生徒から受け取った千羽鶴。

これも当然、上記のようにカズミが無事でいてくれることを願って送られたものでしょうが……ここで気になるのは千羽鶴は宇宙に平和をもたらしたノノリリが受け取ったものであるということ。
同じものを受け取りながら、時空に閉じ込められたカズミと友達が時空へ消えたラルクとは立ち位置が逆になっているのです。
だって、お姉さまとノノリリは、よく似ている
ノノリリって人はですね、特別じゃない。普通の女の子なんです
トップ!は”普通の女の子”がもう誰とも会えなくなる孤独を描いた作品でした。ノノはまた同じことが起こらないようにラルクを守ってくれたんでしょう。この鶴は今度こそ”普通の女の子”を地球に帰すことができたという証明なのではないでしょうか。

折り鶴の意味については作外での回答もあります。
監督本人がインタビューでじきじきに答えを出しているのです。私が書いたことと被っている部分も多々あります。
ノノはラルクに自分の想いを残したいと思っていて、それが折り鶴として残ったという事です。折り鶴もトップレスの表現のひとつであって、トップレスっていうのは、情報を別の情報に書き換える力なんですね。
(中略)折り紙を作る行為もトップレス的と言ったように、トップレスは暗黒面も見え隠れする力であるけれど、全てまとめて否定すればいいわけではない。それは失ったとしても続いているでしょ、という事ですね。
作品を見る中だけでは気付けませんでしたが、紙を別のものに変えること自体がトップレスのメタファーであるということらしいです。
トップ2!を巡った感想では、よくフラタニティが行ってきた戦いは無駄であったような記述が多く見受けられます。それは前回の記事で否定したところではあるのですが、そういった思いは作中のこのシーンでも表現されていたのではないかなと思います。

トップレスを巡って嫉妬や不和、戦いなどが生まれました。けれどやさしさだって生まれている。
ノノとラルクの出会い、チコと宇宙放射線病の彼の恋、カシオとラルクのような受け継いだ者同士の絆。そういったことはトップレスが無くなった後も残り続ける。あの折り鶴は否定することなんてないんだよ、という優しいメッセージなのです。

受け継がれたノノの特異点

ノノリリからノノへと特異点を引き継がれ、ノノからラルクへと折り鶴が送られる。残ったものたちへと次々と託されていく構図のように話を進めてきましたが……ノノの特異点とは本当に折り鶴のことなのでしょうか?

折り鶴というのはノノがノノとして覚醒してから随分経ってから知ったもの。そしてそこに込められた思いは上記のような優しさ。ノノリリの特異点は使命めいているのに対し、折り鶴にはノノが背負っていたものが反映されているわけではないのです。
この二つが対比されているのはメタ的に見て、構図として違和感があります。

バスターマシンの胸に秘めるのは全ての動力源となる縮退炉。
ノノの胸からラルクが手にしたのはもっと根源的な、ノノを動かす思いそのものであるはずなのです。

トップ2!のラストシーンを紐解いていくと、私なりの解釈をすることができました。

まず根本的な疑問。
なぜラルクはノノリリが帰ってくることを知っていたのか?
トップ2!の人類たちが最初から1万2000年後に名も知らぬ英雄が帰ってくることを受け継いでいた? それならば作中でもっと早く「英雄=ノノリリ」という気付きがあってよいはずです。
ユングが自動的にオカエリナサイと表示される電光掲示板を用意していたのか? それならばあんな文字のミスは生まれないですし、知られてもいないのだから帰還直前になって地球で話題になったりもしないでしょう。
となると。ノノが去ってからノノリリの帰還が発覚したと考える方が自然でしょう。
誰がそれを気付いたのか。本人の口ぶりから察するにラルクではないはず。師匠だったりするんじゃないかと思っていますが、詳細は不明です。

ではそれを踏まえて。
トップ2!のラストシーンにて10年後のラルクが立っている地は沖縄。かつてノリコとカズミが育った沖女があった地です。しかしそれは1万2000年前の話です。
これはラルクが自分からノノリリについてよほど深く調べなければ知ることができない情報です。
もはや考古学の領域の話。そんなことを保全活動をする傍らで出来るようなことなのでしょうか。古代語を知る友人の手助けを得たのか、はたまた特別に師匠から教えられたりでもしたのか。いずれにせよ人のつながりを感じさせる話です。
しかしなぜそこまでして沖縄でノノリリを待っていたのでしょうか。

はっきり言って、ノノリリに会うだけなら沖縄で待つ必要はないのです。かつての英雄が太古の英雄と会うのが難しいとは思いません。ノノリリが大和撫子であることを知っているラルクは日本にさえ滞在していれば邂逅する機会など作れたはずなのです。
真っ先に会いたかっただけか、それとも野鳥保全の仕事が偶然ノノリリと引き合わせたのか。

私の考えとしてはラルクがノノリリに「おかえりなさい」を伝える使命をノノから引き継いだからではと思います。

そもそもノノはなぜ女の子の姿をしているのでしょうか。
食事を取り、お風呂に入って、わざわざ洗濯もするし注射を怖がるようなロボットは極めて非効率です。人型で戦うことが都合が良かったというなら7号としての形態があれば十分なのにノノにはわざわざ少女然とした姿が作られています。
あの子をノノリリに会わせてあげたかった。
もしノノリリがあの子の言う通り”普通の女の子”なのだとすれば、やはり友人が必要だと思うのです。
……英雄とは、いつも孤独なのでしょう。
そう。ノノの姿は英雄の友達にピッタリなのです。誰とも一緒に歩んで生きていけなくなったノリコのために、待ってくれている友達が必要だったからノノは少女の姿をしている。
ノノは人類を守るバスターマシンであり、タカヤノリコの友達として作られたのです。
そしてそんな優しさを誰が与えてくれたのか? 私たちは知っているはずです。
帰ってきたら「おかえりなさい」と言ってあげる
ノノの使命、特異点とは。1万2000年後に帰ってくるノリコとカズミに「おかえりなさい」と伝えることなのです。

だからラルクは沖縄の地でノノリリを待たなければならなかった。
ラルクが待っていた夜というのはノノから受け継いだ特異点のことなのです。そしてそれを果たせたのはトップレスを通じて生まれた繋がりと無事を祈ってくれた友人のおかげなのではないかと、そう思うのです。

まとめ

以上のことに突然気づいたのは職場で仕事をしている最中でした。トップ2!を最後に見てから半年は経つ今、思いもよらないタイミングです。
この作品に込められた優しさは底が知れないなと、何かを気付くたびに驚嘆するばかりです。

トップをねらえ2!という作品の魅力の全てを私は知ることができていませんし、世にも知られていないと思います。
せめて私が見つけたトップ2!の良さを誰かに気付いてほしい……という祈りを込めて記事を書き続けて三本目になりました。まだ何かあるだろうなという確信があります。また半年くらいしたら突然閃くかもしれませんね。

作品を知覚して「こうかもしれない」と思うこと自体がトップレス的な行為。感性がいつ失われるか分かりませんが、少しでも汲み取れたこの作品の良さと一生付き合っていければ良いなと思います。

拍手[2回]

PR

アークナイツ感想-ツヴィリングトゥルムの黄金

題目の通り、アークナイツのイベントがよかったので感想書きます。

全体を通じて

解放がメインだったな、と感じる。なぜアルトリアがセンターなのか、読了してから納得がいった。
金律楽章に守られたリターニア、規律そのものだったフェデリコ、リターニアでもカジミエーシュでも自由を持てなかったヴィヴィアナ、出自に囚われ続けているエーベンホルツ。閉じこめられるということのモチーフが多過ぎる!
新キャラたちも全員そういった一面をもっていて、極めて一貫していたなというのをよく感じる。1ステージあたり30分は読む時間がかかったにも関わらず、不快度なく読めたのはここが大きいと思う。個人的にはエンドレスカーニバルでさえちょっとキツいけど、ツヴィリングトゥルむのは余裕だった。













以下ネタバレ多量!
















エーベンホルツ

誰よりも解放された男。
前半においては周囲に振り回され、結局自分の身を守ることができず、助けてくれた人を信じていたらまた利用されるという彼の人生の振り返りのような展開が見せられた。お前は本当にアークナイツユーザー好みの男だなフランツ……。

このような失敗も含め、きっとフランツは自分のことがどうしようもないと知っているのだと思う。
一生頭痛と恨みをぶつけられ、巫王の復活材料として祀り上げられ、鉱石病以上の災いとずっと付き合い、救いもなく恨みも果たせず、友人まで失った。これでどうやって自分を保てるというのだろう。
イベント中はなんと自らの出自を明かして人々を脅して逃げさせようとする描写さえあった。言いたくもないことだというのに必死に訴えるなんてことは半ば諦めていないとできないことだろう。そしてその姿はあまりにもつらい。キャラが絶望的なまでに辛い目に遭う展開はティガー様の好物だぜ!

そんな中、後半では「塵界の音がただの雑音」という衝撃的な事実が判明。
フランツ自身が今までの苦しみはなんだったのかとなり、ユーザーとしても塵影ってなんだったんだと苦悩させられた。本当に、フランツの人生の意味なんて全部なかったんじゃないかと思わされる……そしてそんな考えは非常に浅はかであると教えられる。これこそアークナイツだ。

巫王との対話で困惑しついに何をしていいのか分からなくなった彼を救ったのはまさしく塵影で出会った友人たちの言葉だった。
これがもう本当に……! 非常に良かった。彼の人生の意味はすべてここに詰まっている。

出自から何まですべてが悲劇的な少年には友がいたのだ。
こうして彼は塵界の音から解放され、巫王への恨みからも解放される。こんな展開が今イベントの一端に過ぎないことがツヴィリングトゥルムの出来の良さを物語っている。

レッシング

彼は何がしたかったのか、前半ではまったく伝わらなかった。
既出キャラが明確な目的をもって動いている中で、これは非常に異質に見えた。一枚絵が公開されたときでさえ、なぜ彼がここまでしてフランツを助けようとするのかユーザー側は一切理解ができていない。

なんのことはない。それは意図的なことだったのだ。
8ステージ目あたりからだんだんと理解できるようになり、最後に明かされる彼の出生で全てに合点がいく。彼の自由はフランツのおかげで手に入り、リッチのおかげで命を救われ、リターニアで育ってきた。だからそれらに恩返しをしたいというだけのことなのだ。
この構造はとても美しいと感じる。

レッシングは本当に優しすぎる。
正直リッチについては理解できていない(メインストーリー9章まで読了)が、サルカズの中でも異質でいかにも他所と交わらない種族の彼らと仲良くなってきた理由がよくわかる。彼は実直で優しい。
これを踏まえると全てがよく見えてくるのだ。レッシング……。

ロリス

始めに不満を書いてしまうが、彼は明らかに描写不足。
前半早々に死亡してしまうのだが、私が読んだときは彼の決断の重さはまったく伝わらなかった。これもやはりレッシングと同じく後半に少しずつ分かるようになるのだが、魅力も伝わりきらぬまま死亡したキャラの回想など興味が持てる人の方が少ないと思う。これは明らかに今イベントの問題点。

それにしても英雄に祭り上げられ、実際はその無力さに悩む姿はエーベンホルツそのものであり、その彼がエーベンホルツを救うために命を張る展開は素晴らしいものだろう。
自分の好きだった女であるユリアが救えなかった英雄は何を思って過ごしていたのか、こちらが推測するしかないけれど、今にして思えばその弟と居合わせた市民(エーベンホルツ)を救うために命を張った彼の姿はイベント読了後に振り返ってみるととんでもない重さがある。

後半ではユリアが巫王派も意図せずに巻き込まれて死亡したことが分かり、前半ではロリスの死についてもフェデリコが「アルトリアの意図しないもの」と断言しています。なんとも因果を感じさせられる。
何一つ間違ったことなどしていないのに、巻き込まれて人生が一変させられて、自分の思いを伝えることができなかった市民たち二人の姿は今イベントのあらゆる部分と繋がる。

解放されなかった人たち。それがロリスとユリアなのだろう。

ヴィヴィアナ

リターニアから追い出されるように出ていき、カジミエーシュでも商業連合会に縛られついには追い出された大騎士がまた父の死によりリターニアに戻ってきた……これだけでもう何かと縛りを受けていることが分かる。

97名の術士を抑えられると断言しその強さは健在のようですが、実はあまり戦闘描写はなく今回は自分の思いに向き合うことが主な出番でした。

印象的なのはより良い生活を届けようとしてくれたコーラとのかかわり。
コーラは本当に良くしてくれていて、そして行き過ぎていた。ヴィヴィアナが自らそれを阻止することになる展開は繋がりを失っていった彼女にとってはとても辛いものだったでしょう。ティガー様の大好物だぜ!

後半で始原の角にて扉を開けてより良い生活を探し続ける姿は愛に飢えた少女らしさがあり、かなり好き。
結局どの扉に進もうと家族全員が良い暮らしができないことを悟った彼女はより良い生活を探すことを止めました。それは諦めたということではなく、受け入れたということなのでしょう。フランツと同じく、彼女もまたこうして肉親との別れから解放されます。

ヴィヴィアナが立ち上がったときに押し上げたのはソードスピアの光とリターニアへ到来するであろう災害への予見。そうして騎士の誇りを叫ぶ姿は今イベント屈指の美しさがあります。
お前は本当に顔がいいなヴィヴィアナドロステ……ここにきてソードスピア出すなんてマーガレット大好きだなヴィヴィアナドロステ……前半でも光を見たなんてこと言ってたなヴィヴィアナドロステ……「ニアール」と聞いてニッコニコだったなヴィヴィアナドロステ……

テラのインターネットでは燭騎士と輝騎士の二次創作が蔓延しているのは皆さんご存知の通りですが、今回のような場面を見ることができるのはテラの大地の方々では不可能なので自らが現実世界の住人であることに私は心の底から感謝をしていましたありがとうハイパーグリフ早くヴィヴィアナドロステをガチャから出してくれハイパーグリフ。

フェデリコ・アルトリア

二人については特段語ることがないと思います。

かなり語弊がありますが、アルトリアは巫王との会話で自分を知り、フェデリコは姉の悩みを最初から知っていてついに捕まえた。改めて話すことは何もないでしょう。アルトリア自身もようやく解放された。そうしてやっと姉弟で話ができた。これ以上言うことはない。というか蛇足です。

姉弟っていいな、などと思うわけではありません。ようやく二人がやりたかったことができたのかなと思うと少しだけ安心しました。


以上。

拍手[0回]

トップをねらえ2!考察 なぜ宇宙怪獣とフラタニティが戦っていたのか?

以下、トップをねらえ2!の重大なネタバレあり

トップをねらえ2!の構造

トップをねらえ2!とは宇宙パイロットに憧れる主人公ノノとバスターマシンと呼ばれる兵器を操り宇宙怪獣と戦う超能力者「トップレス」の少年少女たちの物語です。
宇宙怪獣らは強力無比。どんな戦艦であろうと倒すことはできない。バスターマシンを除いては。トップレスの中でも選りすぐりが集められた集団フラタニティの宇宙怪獣迎撃部隊たちはバスターマシンとともに人類の平和を守っていた!!!!

というのが4話までの構造です。

トップをねらえ2!を視聴した方はきっと4話の展開に度肝を抜かれたことでしょう。
ディスヌフ、あいつは何だ……? 凄まじい悪意が人間を否定してる……!
え? “本物の" 宇宙怪獣? じゃあ、今まで戦ってきたものは一体!?
タイタン変動重力源が目覚め、フラタニティの部隊でさえ倒しきれぬ宇宙怪獣の大群を一撃で殲滅。星を壊し、バスターマシンを壊滅させ、遊び半分で戦っていたトップレスたちは泣き喚き、物語の根本がどんどん壊れていく。
そこに登場する本物の宇宙怪獣という言葉。

あれほど観客を揺さぶる演出はなかなか見れないことでしょう。前作でのメイン機であるガンバスターの初登場シーンのBGM「バスターマーチ」を思わせる曲で、前作の宇宙怪獣が登場してくるのですから。

これは一体どういうことか? 5話の冒頭にて宇宙軍の副官から解説がされます。
・赤い天の川と呼ばれている宇宙怪獣の群れは実は太古のバスターマシンであった
・バスターマシンらは宇宙怪獣と戦うため進化し、その姿を変えていった。宇宙戦闘に特化していった結果、敵の宇宙怪獣に似てしまった。
・本物の宇宙怪獣とは、変動重力源と呼ばれていた星の生態をも変えてしまう強大なものであった。
・それらの脅威は赤い天の川によって人類に届いていなかった
姿を変えたバスターマシンが人類に襲い掛かってきたのはトップレスを宇宙怪獣と同じ脅威と感じたから
ややこしい話ですが…この記事ではトップ2!作品内に合わせて旧来の宇宙怪獣を変動重力源、太古のバスターマシンらを宇宙怪獣と表記します。

本当の人類の敵はトップレスですら届かないほど巨大な敵だった。それどころか、宇宙怪獣たちに人類の敵として認識されておりむしろトップレスがいること自体が危険なことであった。
世界構造が一変した。5話Aパートはそんな風に始まります。

これをまとめると、今までフラタニティと宇宙怪獣が戦っていたのは戦力を減らすだけでまったくの無意味ということになります。
これを踏まえてか、過去に投稿されたトップ2!の感想記事を見ると「今までの展開なんだったんだよ」「勢いでいい感じに話作ってるだけ」といった意見が見られます。
が、ハッキリ言ってそんなわけないじゃん。というのが私の意見です。

バスターマシンの意思

5話の冒頭の解説、上記太字の部分は宇宙軍の推察としてはともかくメタ的視点からは明らかにおかしいことがわかります。

それを証明するのが第1話、ディスヌフがラルクの指示に逆らいバスターゲイターを中止したシーンです。
ラルクにディスヌフが逆らうなどということは初めてであると第2話にてカシオが言及しています。彼自身、ディスヌフのパイロットである過去がありこの意見は専門家としてかなり重要視できるでしょう。

そう。ディスヌフはパイロットに逆らおうと思えば逆らうことができるのです。
これはバスターマシン7号が巻き込まれる可能性があったからなのか、非戦闘員が巻き込まれる可能性があったからなのかは不明です。ドラマCDを踏まえるとおそらく前者かと思います。
ともかく、ディスヌフが自分の意思で行動を選択できる余地があることは間違いないでしょう。

もしバスターマシンらがトップレスを敵視しているというのなら、もっと早くにラルクを攻撃していたのでは? 宇宙怪獣らと戦闘なんて中止するのでは? しかしディスヌフはそうはしなかった。

宇宙怪獣たちとは製造時期が違うことから思想も異なるのではないか? という線は薄いと思われます。
まずディスヌフはシングルとまでは行かずとも、10番台の歴戦の勇士。縮退路が本来のエンジンであり、艤装の中には古代文字の落書きがされているほど。変動重力源がなんなのかを知っているほどです。宇宙怪獣たちにかなり近い存在のはず。

とすれば。バスターマシンと宇宙怪獣が戦うのは彼らの理念に沿っている。宇宙怪獣はトップレスを狙っているのではなく、トップレスとバスターマシンと戦うために太陽系に降りてきていた。そう考えられるわけです。

バスターマシンと宇宙怪獣の果てしない演習

次に気になるのは「ではなぜバスターマシンと宇宙怪獣が戦う必要があったのか?」ということです。
それはディスヌフが人類に逆らったもう一つの行動から推察できます。
ディスヌフが嫌がったそうだ。脳幹を掠めて貫通している。
(中略)下手に弄ると貴重な戦闘経験値ごと失われるかもしれない。
第5話にて、カシオがディスヌフに刺さった角を修理しない理由をこのように話しています。これはディスヌフの、つまりはバスターマシンの意思です。どうでもいいですが戦闘経験値という概念はパトレイバーを思い起こしますね。
ディスヌフは戦闘経験値を重視しているのです。だから、宇宙怪獣と戦うことを厭わない。フラタニティと宇宙怪獣の戦いは戦闘経験値を積むための演習だったのでは? と考えられます。

そうすればトップレスの増加とともに宇宙怪獣の出現が増えたことの説明がつきますね。トップレスを倒すためではなく、演習を増やすためです。
フラタニティの一部ら(設定等見るにパシカ、グルカ、ロイあたり)は遊び半分で戦っている節もありますが、まあそれで良かったとも言えますね。所詮実戦ではないのです。ドラマCDにおいて、バスターマシンの戦闘で人が死んだ実績は(少なくとも作中近年では)無いとされています。

いくつもの宇宙怪獣を犠牲にして生まれた戦闘経験値。これがフラタニティが戦ってきた意味になるのです。

ちなみにですが木星急行は演習目的で動いていたのではなく、パトロールのために動いていたのではないかと考えています。実際太陽系内に変動重力源がいましたし。南トラスに突っ込んで行ったのは戦闘を避ける迂回のためか、キャトフヴァンティスとぶつかるためか。

努力と根性の塊、戦闘経験値

次の疑問は「バスターマシンは戦闘経験値を貯めてどうしたかったのか?」ということです。
強くなるため? でも経験値なんて積んだところで変動重力源にボコボコにやられたじゃないか。やっぱり無意味なのではないか。そうではないでしょう。

第6話にて最強の変動重力源、エグゼリオ変動重力源(第三形態)が現れました。この変動重力源は凄い。なにせ過去に同類が殲滅させられたブラックホールを自身に取り込み、バスタービームは軌道を変えて跳ね返してしまう。過去の戦闘での敗因から成長しているのです。
その象徴としてか、形がガンバスターの顔に近いのは続編ラスボスのデザインとして素晴らしいものがあります。
宇宙怪獣たちが姿を変えたように、変動重力源も成長して人類に立ち向かっているのです。

これに対し人類はドゥーズミーユおよび質量兵器で立ち向かおうとしましたが、宇宙怪獣たちの塊であるダイバスターに阻止されます。
無数の宇宙怪獣、つまり無数の縮退路から成り立つこのロボの出力はガンバスターの比ではないでしょう。そもそも両手で物理法則を捻じ曲げるバスターマシン7号が中心なのです。出力など数値にできるものではありません。

しかし、ダイバスター本来の動力源はエグゼリオ変動重力源が持つブラックホール。つまり本物のエンジンはエグゼリオ変動重力源が持っている。ダイバスターに出力では勝ち目がないのです。
ダイバスターはなす術なく叩きつけられ、ついには両腕を失います。

人類の作戦を妨害したダイバスターがやられていく。なんと間抜けな話か。
しかし、そうじゃないんです。バスターマシン7号は、ノノは地球を諦めたくなかった。それがノノリリの帰る場所で、ラルクとの約束の場所であったから。
なにより、勝てると信じていたからではないか。これが私の結論です。
なにやってんだ、ノノ。
痛いことや苦しいことをありがたがるなんて、馬鹿みたいじゃないか!だけど、それが人間ってことなんだ。
強さは体の大きさじゃない!心の力だ!そうなんだろ、ノノ!それが、努力と根性だ!
本来の動力源を宇宙怪獣から取り込み、覚醒したバスターマシン19号。ダイバスターから飛び出したバスターマシン7号。
二人が頼ったのはブラックホールといった物理的最高の動力源でも、トップレスという未知の動力源でもない。努力と根性、すなわち戦闘経験値ではないか。

第3話にてバスターマシンの目覚めについて描かれました。90番代まで続くバスターマシン等の目覚めには、みなチコの決意と同じくらいの思いが込められているのでしょう。
そしてディスヌフの落書きに込められているように、歴代パイロットたちもまたそれぞれの想いを背負って戦ってきた。
戦闘経験値はそんな彼らの思い、努力と根性の塊。

超巨大ブラックホールの動力源へ、二人は歴代パイロットたちの努力と根性で立ち向かって行ったのです。
イナズマダブルキックは、12000年分の努力と根性が詰まった人類の最終兵器と言えるではないか。

本当の力はブラックホールでもトップレスでもない。人類の思いなのだ。それがラルクのセリフに詰まっている。

まとめ

バスターマシン7号はノリコとカズミへ「おかえりなさい」を伝えるための努力と根性で生まれたマシンであるという確信。
なぜエグゼリオ変動重力源が敗れたのかという疑問。
この二つが繋げられたのがこの結論でした。

SF的に言えば、7号のブラックホールを産む出力と19号の学習データによるサポートの合わせ技で人類は守られたのでしょう。
しかしこの作品の伝えたいことはそんなことではない。12000年の努力と根性によって、人類は何もかも諦めずに勝つことができた。

フラタニティの戦いはそんな努力と根性の一部です。無駄などでは決して無いものだったと私は断言します。

努力と根性にまつわる話、ノノとラルクの話についてもっと語りたいところですがこちらが詳しいので割愛。

拍手[2回]

「トップをねらえ2!」第3話 チコサイエンスについて

トップをねらえ2!という作品を去年に知り、大変に感銘を受けております。なんの縁なのか今年はトップをねらえ!シリーズが劇場公開されたこともあり、今私の中で最もホットな作品になっています。
あまり騒いでいるものだからフォロワー諸氏も観劇してくれているようであり、毎日とても嬉しいかぎり。

さて、この作品。とても面白い作品で、中でも第三話についてはそれはもう、とんでもないほど好きになってしまい一時期狂ったように見ていました。劇場公開では二回見て二回泣いた。
もう本当にね。語りたい部分が特段に多い。もう一回記事にしてしまおうということで久々にブログを立ち上げています。


※↓以下微ネタバレあり↓

トップをねらえ2!について

トップをねらえ2!は「2」というだけあり前作トップをねらえ!とリンクした点もありますが、監督や作風、ストーリーの趣旨などもずいぶん変わったものになっています。それでもトップをねらえ!らしい要素を大げさなまでに拾っているのが今作の面白いところですね。

おおまかに、今作は宇宙パイロットに憧れる主人公ノノとバスターマシンと呼ばれる兵器を操り宇宙怪獣と戦う超能力者「トップレス」の少年少女たちの物語です。
トップレスは子供のうちにしか発現せず、彼らにしかバスターマシンは動かせない。そんな才能に恵まれた子供たちと努力と根性で夢を追いかけるノノがストーリーの主軸になっています。思春期の全能感が大好物のオタクに非常にオススメです。

さて本作はそんなストーリーになっていますが、今回語る第3話に関しては本筋から外れていると言ってもいいでしょう。総集編では丸々カットされているほどです。
不出来か?と言われるとそんなことはまったくありません。公式資料集にて「シリーズ全体のテーマと三話の内容が同じだから」「単独の映画になるほどのボリューム」とさえ書かれています。
私もそう思う。トップをねらえ2!第3話は最高だ。

第3話についてざっくり

第3話に出てくる宇宙怪獣は木星急行。太陽系周辺を楕円軌道で周回し、90日周期で木星周辺を通過する大量の群れです。これらを退治するため、トップレスたちが木星に集まり作戦に挑むというのがおおまかなあらすじです。

今話はメインキャラの一人、チコ・サイエンスというキャラが主人公になっています。
メインキャラ、とはいうものの実際のところ彼女に目立った出番があるのは今話くらいなもの。これは前作のメインキャラのユング・フロイトが似た立ち位置なのでそれを踏襲したものでしょう。

冒頭はチコが単独行動に走って宇宙怪獣の群れを一気に退治して撃墜スコア一位を目指そうとするも失敗。バスターマシンを大破させるシーンから始まります。
この失態により木星急行の殲滅作戦にあたりバスターマシンが一機足りなくなってしまったが、新造されたバスターマシン「キャトフヴァンティス」が到着。新たなバスターマシンのパイロットになろうとチコとノノは意気込みます。

そんな中、病院で暮らす子供たちがトップレスであるチコに対し「雪を降らせてほしい」とお願いをします。しかしチコはこれを断じて聞かず。安請け合いしようとするノノを張り倒すまでの苛立ちを見せます。
トップレスにより全人類を幸福と繁栄に導くことをここに誓います。
そんな宣言に怒りをむき出しにするチコの心境は果たして……。
というストーリーです。見てない人類は今すぐ見ろ。アマプラレンタルで見れるぞ。3話だけ見るのも大いにありだ。

※↓以下重大なネタバレあり↓






















チコが気付いたこと

もう全員見た前提で話すがキャトフヴァンティスの目覚めからの流れヤバくないか????????????????

ええ、ほんまに。
チコが何に怒っていたのかここで解明される。チコは昔の自分に怒っていたんです。
宇宙放射線病の子供に「一緒に雪だるま作りに行こう」と”出来もしない約束”をして失望させてしまった過去の自分が大嫌いで、それを否定するべく「トップレスなんて無力だ」と言うためにスコアを稼ごうとしていた。トップレスなんて大嫌いの意味がとんでもないことになってしまったが?????

彼への思いはピアスとして残っている。どんなにスコアを稼ぐチャンスだろうとピアスを拾いに行ったあたりからもその思いの大きさは推して知るところですね。

そんな現在のチコへ、ノノは例のポーズで告げます。
「自分を信じることが出来ない者に、バスターマシンは力を貸しません」
バスターマシンは決して、自分を否定するためのものではない。自分を傷つけ続けるチコをノノが見抜いた瞬間とも言えるでしょう。自分を否定するためでないのでならなんのために乗るのか? その答えは、チコがキャトフヴァンティスへ語り掛けています。
ちなみにこの一連のシーンの意味を知るための副読作品としてトップをねらえ!第五話を勧めます。

涙とともに自分の本心を吐露し、チコがピアスを捨てるシーンはそれはもう素晴らしいシーンです。このシーンは過去の切り捨てです。過ちを乗り越える覚悟をチコは決めたのです。

そしてキャトフヴァンティスはバスタースマッシュを放つ。チコはその最中で過去の追走を体験し、「似合わない」と彼が笑った真相をようやくここで知ります。そうしてアホウドリがはしゃぎまわってこう言うのです。
「この雪だるま! こーんなに優しく、笑ってるんですよーー!!」
泣くだろこんなん。
ピアスじゃないから似合わない。あの木彫りのアクセサリは雪だるまのパーツだったのです。
宇宙放射線病の彼は最初から、一緒に雪だるまを作ろうとしていたんです。一緒に外で遊べることを楽しみにしていたのか、いなくなっても一緒に作れるように残していたのだろうか。いずれにせよ、チコが否定しようとしていた幼い言葉で彼は未来を見ていたんです。

そしてチコは笑顔を見せます。
チコは過去を否定するでも、乗り越えるでもなく、受け入れることが出来たのです。

四話以降のチコはノノとラルクの二人の仲に寄り添い、予知能力に長けた自らの適性に沿った司令塔という役をこなすようになります。前に出てスコアを稼ぎにいった自分を否定してきた今までとは違う、自分を信じた役目を果たそうとチコが変わっていくのです。
なんでもないはずのシーンが途端に全てハードパンチとなってこっちの感情を揺さぶってくるんだけど俺はどうしたらいい???????? これもユングフロイトの踏襲だな?????????
早くチコ・サイエンスから解放してくれ。


戦闘経験値がないキャトフヴァンティスが放つバスタースマッシュをコントロールするのはチコの思いと力でしょう。チコの得意分野は予知。マイナス1兆2000万度の特異点の中で過去との対話を可能にしたのはその辺りが関係しているのかもしれません。ちなみにこれは嘘です(最後の方を参照)。

第3話における子供と大人の対比

トップをねらえ2!が全話通して描いているのは才能あふれるトップレスの子供たちと大人の対比です。
たとえば第1話ではノノにデレデレしながらからかう情けない大人たち、第2話では大人としてプライドを見せるハトリ大佐などがトップレスらの比較対象として出てきます。

第3話ではどうでしょう。私が思うに、ノノ+病院の子供たちとチコが対比になっているように思えます。

パイロット候補としてライバルになった二人ですが、その感情は対照的。
ノノは終始はしゃぎっぱなし。宣誓式でのお姉様の様子を見て目を輝かせ、バスターマシンのパイロットになれるかもしれないと駆けまわり、子供たちのお願いに「かわいい!」と嬌声を上げる。
この話の作画では瞳がまんまるのノノがめっちゃくちゃに多い。かわいいね。カシオも「ノノちゃんは和むなぁ」なんて呟いています。とにかくピュアで、前向きに生きているのがよく伝わってきます。子供らしいですね。
病院の子供たちも同じくでしょう。「雪を降らせてほしい」「降ってきたらとっても綺麗だと思う」なんていう三人らの願望はとても可愛らしいものです。

一方でチコ。皮肉を言うわ、ぶつくさ文句を続けるわ、とにかくチコは態度が悪いに尽きる。子供たちの夢やノノの希望を一蹴し、スコアという数字を追い求めているサマはとても現実的です。

しかしチコが大人か?と言われればそんなことはまったくないでしょう。
そもそも開幕から勝手な行動でバスターマシンを壊しておきながら駄々をこねる始末。その後、舌打ちするシーンもあればドアを乱暴に叩くシーンもある。怒りに戦慄く場面は何度あったでしょうか。
見た目通りのわがままなガキ。私が3話を初めて見ている際の印象は最悪なものでした。

ノノ達は素直な子供チコは生意気なガキという構図になっていますね。しかし先述したチコの気付きを踏まえると別の見え方ができてきます。

4話以降のチコは極めて大人です。自分が前に出るのではなく、最年少にしてノノとラルクのお姉さんのようにすら見えてきます。それはやはり3話があったからでしょう。
かつて自分が持っていた素直な心を肯定できるようになって、チコは大人になったのです。

となるとどうか。3話の構図はノノ達は大人になるためのモノを持っているチコは失ってしまったではないか。
ズレた発想でしょうか? きっと最終話まで見た人はそう鼻で笑うような結論ではないでしょう。ノノリリが特異点を輝かせることが出来たのは愛と努力と根性があったからです。ノリコがトップ!最終話で笑ったのもそうです。それならばチコが3話ラストシーンで笑えたのも、大人になれたのも、似たようなことだと私は思うのです。

まとめ

第3話がシリーズのテーマを全て内包しているという話にはすごく納得が行っています。
だってチコは思いを受け取って成長できましたから。これはとてもトップをねらえ!らしい話で、受け取ったものを大事に心にしまって子供から大人になっていくという面では実にトップ2!らしいところでもあります。

この話まででチコがピアスをつけていることと、この話以降でピアスをつけていることは全然意味が違うんです。早く3話にどっぷり浸かってその他の話すべてのチコ・サイエンスで大ダメージ受けるようになれ。そういう呪いを込めた記事です。

拍手[3回]

2022振り返り

今年が色々色々あったのでわすれないうちにまとめておこうと思います。2022年はずっとゾンビ鯖に入り浸っていました。
これは「寝る」と言って鯖の通話から出たけどTLが推しカプで埋まっていたから普通に起きてた日にきたゾンビさんからの脅しツイートですね。この2分後に海景さんが「霧雨〜霧雨〜」などと呟きいいねを押させるという巧妙な罠で起きていることが即バレました。開き直って暴れ回って推し語りしてました。

1月時点でずいぶん仲良しだったようです。今となってはゾンビ鯖では「かたもちを殺す」というのは「それな」くらいの軽さで使われる環境に染め上がっています。特に砕氷村井らいは私を殺すために鯖に乗り込んでくるという開幕暴挙を決めており、まぁ賑やかでいいと思います。今年1のバカ行動を決めたえいでんコラボです。詳細はリンク先の記事で。
なんというか、バカですね。楽しかったからいいんですけど。この時の経験で「旅行は現地に行けばどうにでもなる」ということが分かりました。

あとこのあたりからゾンビ鯖の人たちの社会性が心配になってきて、色々世話焼く癖が出始めたような。なんか今年で急速に大人になっていった気がする……。説教はほどほどにしようと思います。鬼形獣オンリーに狂ったときのツイートですね。
めちゃくちゃ良かったな。小中規模オンリーはオタク熱気密度が非常に高くエントロピー飽和気味で楽しいです。向かうサークルが例大祭より多くて忙しかったです。やばやばの日だった。
東方奇声獣こと浬し太さんが跳ね回っていたのが一番印象深い。

余談。例大祭でも紅楼夢でもこんな風に感想ツリーを作ろうとしていたのに失敗しています。熱量が一番高いイベント直後にやるべきなんですけど、今年度は資格勉強に追われておりうまくいきませんでした。来年は上手くやりたいと思う。これはジャンどさんと散歩した時の写真。鬼形獣オンリーの時の帰りです。
とにかく椿が綺麗でしたね。上野は良い散歩場所、デートスポットとは聞いていましたがとても綺麗で。撮った写真も知り合い方に大好評でした。

上野に行きたいという私のリクエストに応えてくれて向かったのですが、ジャンどさんが財布を落とすという大やらかしをやり、あわや駅から出られなくなるなんてことがありました。私は彼の生活が心配です。
結局中身も完全に無事なまま財布が返ってきてくれたのでまあ良しです。
これは久しぶりに書いた小説。筆は折ったつもりだったんですけどね。色んな人に褒められたのでよかったです。
もともとはTLで小鈴ちゃんは大きくなったら人衰のわたしちゃんみたいになっていると思うなぁなんていう与太話から始まり、あぁ〜〜〜やばいなんか話出来上がってきたし書くか〜〜〜〜という勢いで書きました。楽しかったです。
これは春例後のゾンビさんとのオフ。瓔花ちゃんクラゲやカワウソなどを眺めてきました。なぜかアトラクションが中にあったり水槽の裏でサボっているサメがいたり妙な記憶が多いです。
他にも東京ドームシティでジェットコースターに乗り、クソ雑魚ビビりの私がほぼ腰抜かしながらも意地を張って気合いで平気なフリをしたりしました。二度と行かねぇ。


これはせっかく撮ったのにどこにも上げてなかった匂わせ写真。ここからよく匂わせ撮るようになった。これは仮にも男女がデートしてる最中にデート場所叩き出すやばい男。ヤバすぎて当時は何言われてるか理解できなくて3度見くらいした。
この辺りから「こいつもやばいのか……」とゾンビ鯖メンツへの諦めを生じだした。
村井らいとのお出かけで撮った匂わせ。動物園での写真です。多分今年一番会ってるフォロワー。仲良くしてもらってありがてぇ。
元より動物園が好きなのですが「成人男性が一人で動物園行くのヤバい」と友人に言われたのがトラウマになりずっと遠ざかっていたのですが、村井さんが付き合ってくれてかなり助かりました。
これは海景さんのお気持ち。
今年も霧雨魔理沙に振り回されていましたが海景さんと上手く乗り越えてきたと思います。ほんま助かる。霧雨魔理沙は好きなことしかせず周囲は大迷惑だし心配になってしまうし、でも本人はそんなこと気にもかけず持ち前の実力で悪いようにならぬようしっかり生き延びてくるものだからこちらの説教も小言も行動で黙らせてくるあまりにも厄介で素敵な女なんだよな。

彼の今年の目標は「他人の霧雨魔理沙に優しくなる」だったそうですが、来年はどうなるでしょうか。

はい。実際色々な供給があり楽しかったです。

これはフルヤさんとの飲み。宮城へ旅行にいらしていたのですが観光地は「キツネ村行け」以外紹介できなかったので食事処情報でカバーしました。同人誌の下書き見せてもらったりして良かった。
フルヤさんには人生相談したりと色々世話になっているのですが、創作で人生めちゃくちゃにもされてるのでイーブンだと思います。ゾンビ鯖に限らず、同人書いてるのって変なのしかおらんのかなと思いました。

トップをねらえ!シリーズにハマったりもしました。
2についてはよみせんさんと上映会を実施して楽しく色々話しながら見れて良い経験を得ることができました。
オタクとあーだこーだ話しながら作品を咀嚼するのはとても良い。
トップをねらえ2!、あまりにいい作品過ぎてTLで暴れ散らかしたしサントラとドラマCDも買った。時を越える愛という初代で描かれたものをしっかり残しつつも、憧れに向かって走る新主人公のノノを可愛く凛々しく描きそこへロマンとノリをぶちこみにぶち込みまくった超濃厚ヤバヤバ作品です。見ろ。


なあよみせん。

例大祭、紅楼夢の時です。フォロワーを情報量で殴っていました。
でかいイベントだとやってくるフォロワー多すぎてそろそろ会いに行くだけで忙しいレベル。以前まで即売会では閉会待たずに帰っていたけれど、今では終わり近くまでフォロワーに会いに行ってそのまま机片付けたりしていると思うとずいぶん交友関係が広まったもんだと色々思うところがある。そもそもブログにこんだけ色々書けてる時点でね。

12月にはCnoDと村井らいと飲み。
東北観光に来たそうなのですがやっぱり観光地は紹介できないので光のページェントとラーメン二郎仙台店を紹介しておきました。
1軒目でハンゲームの話をして2軒目で宇佐見の話をして3軒目で新宿二丁目の話をしました。未成年フォロワー連れ回して迷惑かけてることを問い詰めると一応反省の色が見えたのでよかったです。

これは仙台のジョジョ立ち石像に負けじとジョジョ立ちしたシノディと私。撮影した村井らいがめちゃくちゃ呆れた顔してました。いつまで経っても男子はアホ。


カットしているものも大いにありますが賑やかに過ごしたものだなと思います。来年もよろしくねフォロワー。

拍手[0回]