ファンタズムガールズ!!
画像はボツサムネ。
ファンタズムガールズの第二作目となります。
以前まではシリーズ名が「幻想戦隊ファンタズムガールズ」となっていました。しかし各所から地雷っぽいとの指摘を受けたり私自身も地雷臭いなと思うようになったため、この機に改名しました。
あとタイトルに2って付くと再生数が落ちるという話を聞いたことがあり、それなら”!”マークの数で話数を表すようにしようと思って今の形になりました。
全体を振り返って
さて今作の特徴はなんといっても尺が長いこと。話の振り返り。設定解説。霊夢、魔理沙、レプティ全員の戦闘。全部入れたらこんなことに。10分越えは覚悟していましたが、18分はちょっと…。
でもまぁ、テンポはかなり早めにしてあるので再生してみればそんなに長くは感じないはず?
制作期間も長い。2019年1月に製作開始したので一年半かかっている。まぁ八カ月くらいは現実世界で良くないことがたくさん起こって辛い目にあっていたのでその分ということで。
動画の目玉たるアクション部分ですが、モーション以外の部分を上手にできるようにと意識しました。
新たに覚えた動作は主に二つ。
ブラー
あえて映像にブレをつけることで動きや衝撃を表現する動画技法です。以下は実例。
こんな感じに迫力が付きます。
人の目はブレがないものは止まって見えるし、殴られたりした瞬間は視界が正常に働きません。そういう現象を再現しているわけですね。
これらのブラーは以前より取り入れていました。動きにブレができるようMMD上ではMotionBlurというエフェクトを使い、攻撃ヒット時に放射ブラーがつくようにAviutl上で編集を行う。ここまではやっていたのです。
今回はさらに踏み込んだ表現を行い、画面を揺らすことでより画面全体の動きをつけてみました。
一番分かりやすいのはブレイジングスターのシーンですね。画像では伝えられないので動画を再生してみてください(これは高度な再生数乞食です)。ヒット時に画面が上下に揺れていることが分かると思います。
構図のセオリーの学習
写真・動画の世界では経験則的に「こういう風にしておけば大体良い感じになる」という通説があり、様々な場で実践されているそうです。これまで私はそんなセオリーたちをまったく知らない状態で制作を行っており、非常に構図が下手だったんですよね。というわけで今回は色々やっていこうと。
・9分割法
画面を9等分し、その線に合わせて構図を作る技法です。
たとえば上の図では左側の交点近くにレプティが、右側の交点に霊夢と夢想封印オーラが配置されています。交点を意識してモノを配置すると、映したいものが強調されるうえに画面が整理される傾向があります。
この画では交点より線を意識し、左側のマスに背景しか映らない状態にしています。こういう構図は見て欲しいものを強調するために画面を整理したいときに役立ちます。
キャラが単体で映るときは大体このような構図にしていましたね。真ん中に置くよりも素人臭さがないです。また偏った位置にモノを配置すると、位置関係が強調されます。
これが上の魔理沙の画から続くシーン。右側に魔理沙がいることが共通しているため、誰がどこにいるのか混乱しにくくなるわけですね。
2.対角構図
画面を斜めに突っ切るような構図です。とりあえずカッコよくなります。
上の画ではレーザーで対角線を作るようにしていますが、他ではキーブレードで斜め構図作ることが多かったですかね。
連続すると酷く不安定に見えるため使用に注意しましょう。
構図について今までまるで意識してこなかったため、これが今回最も新しい技術と言ってもいいかもしれません。
キャラクターたち
魔理沙
本作の主役。
霧雨にはとても苦労させられました。
平気でウソをつくし、自分の都合の良いことにはすぐ食いつく。また最近の原作では減りましたが、妙にひねったことを言いたがる。霧雨はそういう捻くれた一面を持っています。ただこれを極限まで表現するとアメリカ映画チックになってしまい、雰囲気が台無しになってしまう。
ウンウンと唸りながら、霧雨とアメリカ映画の境界を探ってセリフを作っていました。最終的には良い感じでひねくれてくれたかなと思います。
また霧雨のキャラを探るために原作を摂取し続けた結果、とても他人とは思えなくなりまして。副作用として”霧雨”呼びが自然に口から出るようになってしまいました。
魔理沙のモデルはアクション動画ごとに変えています。これは私の中で魔理沙というキャラのイメージがハッキリしないこと、使いたいモデルが多数あることによる影響です。
今回使用したのはkaoru式魔理沙。カッコいいと可愛いを兼用できるモデルです。今回はカッコいい方を強めに出しました。表情は私が出せる限りで出したつもり……けれどまだレパートリー少ないかな~というのが正直なところ。
kaoru式で特徴的なのはスカートの影、それと髪かなと思っております。その部分をより強調するべく隅の影が強くなるHgSAOを取り入れ、レンダリングを行っていました。どこかパキっとしている髪が強く表現出来たんじゃないかなと思います。
苦労したことと言えば、手袋が黒いために構図が限られたところ。手というとても大事な部分が背景に溶け込んでしまうのは大変でした。これを避けるために輪郭線をつけるエフェクトを使えばいいんでしょうが、導入がめんどくさすぎるため断念。
さて次回のモデルはどうするのかというと、やはり変えることになると思います。ただ、魔理沙主役回にこのモデルを使えて良かったなと心の底から思います。
レプティ
本作の主役その2。
この子には霧雨を超えるレベルで苦労させられました。
東方の敵キャラといえばやはり少女だろうということでMMDオリキャラを漁っていたところ、「あっ! なにがなんでもこの子使う!」と思わされたキャラです。デザインも造形も綺麗で、動かしてみれば表情も良い。
困ったのは設定的に良い子過ぎる点。
敵役として出すためにオリキャラを探していたはずなのに、とても戦いそうにもない子を選んでしまった。目的を忘れてしまうのは悪い癖である。
またオリキャラというのはあまり活躍しすぎるとヘイトが集まってしまいます。いかに視聴者にレプティを受け入れさせるのか、という問題もありました。
この二つの問題を解決するために出来たのが後頭部キックのシーン。
自分から戦わないのなら、主人公サイドから殴らせに行く。本当に悪いことをしていないのでみんな同情する。二つの問題が上手いことに解決できたかなと思います。原作1・2面っぽさも出ますしね。
その後の霊夢の理不尽っぷりも耐久力があるという描写にもなり、蜥蜴人・リザードマンの持つタフなイメージにもマッチしてくれました。
しかし本当にボコボコにされるだけでは見ていてしんどいため、そこもバランスを取って。なにより、レプティちゃんはよその子ですからね。「霊夢・魔理沙>レプティ」というパワーバランスが崩れない程度に活躍させました。
モーションでは一応カンフーっぽく体をねじらないように意識をしていました。画像でも体を開いたようなポーズをしていますね。極力、右腕を前に出す時は右足を前に出すようにしています。
またトカゲには個体ごとにクセがあるらしく、尻尾を振る時にまず右に向かって振り始めやすい子と左の子に分かれるようです。レプティは右に向かって振りやすい子と仮定し、尻尾の動きはほぼすべて右振りです。唯一左振りのシーンは魔理沙へ尻尾攻撃しようとして失敗するシーン。実はクセとは違う方向から振って失敗したわけですね。
まぁそんなこと動画を見るだけで気付かれるわけもないので、このことはここまで読んでくれた人と私の中での秘密です。
霊夢
本作の悪役。
霊夢は非常に分かりやすい性格をしており、大変動かしやすいキャラです。Schwarz式霊夢ももうずいぶん動かし慣れたモデルですから、制作において一番楽をさせてくれるキャラは霊夢でしょう。
霊夢ならレプティを人里で見たら退治しにかかるだろう、ということで今回の話が成立しています。
でも戦いながらも、きっと内心では「人里入るなら変装とかしてくれ」とか思ってる。人間のフリをしていてくれた方が退治する手間もかけずに済むし、余計な混乱も起きませんからね。
でも大っぴらに出てくるようなアホが居たからには退治するしかない、面倒だけど。
霊夢は人妖については非常に真面目なので、対処の必要ありと感じたら徹底的にやります。まぁ今回はそれが大間違いだったわけですが。
霊夢はとりあえず殴るクセを辞めればいいと思います。
ふちゃきち
本作の一般市民代表。
このキャラもレプティと同じく「可愛いから使おう」と思い、採用したオリキャラです。今回はボコボコ理不尽動画の清涼剤として良く働いてくれたと思います。
とりあえず魔理沙と霊夢と会話役をして、一般市民目線の声を出してもらっています。あとは動きは可愛らしくしてマスコット的な役割を担ってもらうというのが動画での役回りです。まぁ動画内での癒しですね。
戦闘ばかりだと話の展開に飽きが来ますからね。癒しは大事です。残念ながら戦いだけで魅せられるほど、私はモーションが上手くないのです。それを自覚してしっかりカバーできるの天才か?
ふちゃきちに対してはあまり工夫してないかも…。とりあえず動かしたいように動かしています。
次回からはさらに自機組キャラが増え、会話が東方キャラだけで成り立つようになるので出番は減るかも…?
華扇
推し。
華扇には影で動いてもらいたいと思っており、やや不穏な雰囲気を出させています。決して表立っては活動せず、今後とも裏方に徹底させていく予定です。
メインストーリーはほぼ出来ていて、彼女の活躍シーンも存在しています。はたして描かれるのはいつになるのか。
小鈴
本作の一般市民代表欠場者。
一話制作時に「ふちゃきちのポジションに小鈴出せばいいのでは?」と思ったことがあったのですが、鈴奈庵最終話を踏まえてボツに。今回はそのことを動画内で示したわけです。
彼女は調子乗りだからこそきっと怪物騒動に興味を示さないだろうなぁ、と。
ただ彼女にも今後少し出番がある予定です。
文
本作のカメラマン担当。
天狗天使式文を使いたくてねじ込んだ感じです。本当にだいたい動画が出来てからねじ込んだので出番が極小に…。いや、もっと話させようとも思ったんですが尺が……。
動いたのはわずかではありますが、急降下して登場するシーンでは霊夢や魔理沙よりも幾分も素早く動かしてスピードを表現しております。
文といえばやはり最速の移動速度ですからね。せめてここだけは表現したかった。
次回以降について
次回は咲夜・早苗を登場させる予定です。今作よりは尺が短くなるように頑張ります。また次回からは進捗を多めにあげようかなと思います。なんというか、私ってツイッターでの拡散力無いなぁと思うので。少しずつでも進捗上げればフォロワー増えるかなぁなんて思いまして。
というわけで次回「ファンタズムガールズ!!!」をよろしくお願いいたします。
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