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思いついたことを書き起こして考えを整理させてます。

東京旅行2024 渋谷+ディズニーランド

自分が主催した旅行が良い感じにできたのでまとめておく。

みなさんも人生で一度は思ったことがあると思いますがある日「ディズニーランドにフォロワー連れて行ってめちゃめちゃに語りてぇな」という欲が高まり、早速実行するにあたって舞浜行きについて調べていた間にふと「最近芸術に触れてないから浴びに行きてぇな」という欲もあったことを思い出すことから企画が始まる。

ディズニーランド、それはバカでかい上にバカ寒いし近年では馬鹿みたいにチケットが高い土地。ただでさえ移動費がかかるのにテーマパークまで行ってしまうとそりゃあまぁ一緒に来る人も限られるだろうなと踏んでいた。

まぁ何人か来ればいいやという気概で入り浸ってるディスコード鯖に募集を投げかけます。



多くないか???????????????
8人?8人でディズニーランド?????流石に想定していない人数でビビり散らかした。8人って何? スマブラでも交代が追いつかなくて余ったやつらがDSで遊びだす人数である。
まぁ喋る相手が多いに越したことはないのでヨシとする。オタク語りなんて的が多ければ多い方が嬉しい。ソクラテスだって街頭で無差別問答をしていたんだから歴史が証明している。
実際のところはただオタクの集まりだった。オタクがいくら集まってもオタク臭が増すだけである。

旅程

ディズニーランドに多数の知り合いを引率する場合、一番気にしないといけないこと。それは広大な土地である。

まずもって、ディズニーランドに向かうにあたって大多数の人が利用する京葉・武蔵野線がクセモノ。
東京駅で京葉線に初めて乗り換えようとした時はひどく困惑した。遥か地下深くまでとにかく下り続けならないのだ。改札から向かえば間違いなく10分はかかり、JRもそれを認めているのか動く歩道を採用している。ここで高速移動しながら眺めるツイステの広告はもはやディズニーリゾートへ行く際の名物とさえ言える。

ディズニーランドに入ったところでも徒歩問題は続く。中で一周しようとすればおおよそ3キロの徒歩が必要になる。しかも大勢の人ごみの中をかきわけながら、行きたい場所によっては何度も蛇行を繰り返しながら、その距離を歩くわけである。しかも列待機中は立ちっぱなしなわけで……。

体力に自信があるのならまぁ問題ないのだが、今回連れていくのは貧弱な運動不足オタクどもなのでこの問題は深刻である。過去にオタクを夜行バス往復で連れて行ったら「二度と行かん」と言われた実績もある。

よって以下の通り旅程を定めた。
一日目:渋谷(松濤美術館、喫茶ライオン)で早めに解散
二日目:宿泊場所から東京ディズニーランドへ朝から晩まで。

まるでディズニーが本命みたいな書き方になっているが、体力を考えると第一優先に考えざるを得ないという話である。

初日 渋谷散策

ディズニーランドに行く仕草があまりにも身についてしまったため、東京に行く時は無駄に早朝着する癖がある私は今回も見事に一番乗りして暇してました。
どうせなら渋谷のオシャレカフェに行くかということで老舗喫茶でコーヒーをしばいていました。

■喫茶 人間関係
名前の思想が強いのが気に入った。
中は外の日が入ってきて、木目調の家具も相まって温かみのある感じ。行きつけに似ている。

これは全然モーニングのパンが来なかったので大分減ったコーヒー。飲みやすくて優しいブレンドだった。パンと合わせるならこれくらいがちょうどいい感じ。

■松濤美術館
集合時間になってみんなが集まってから松濤の方面へ。どんどん喧騒が遠ざかっていき、綺麗な住宅街になっていくのが印象的。道中にある不動産に書かれた価格がとんでもない数字で都会が怖くなった。
改札通る時もフォロワーと「電車代やっす!」とか言いあっていたので田舎者まるだしだったと思う。

渋谷駅から15分ほどで到着したのが松濤美術館。


かなり大きなレンガ調の建物なので存在感がある。すぐ近くにはオシャレな水道もあるのでオシャレ写真撮りたい人にもおすすめ。雑誌の見開きを飾るならここでの写真が良い。


さて今回ここに向かったのは展示もさることながら、建物自体が見たかったというのが主な目的だった。
綺麗な建造物を見るとロマンを感じる。自分で写真を撮ってみるとガラス越しなせいでこんなに綺麗に撮れなかったのはちょっと残念だった。

展示内容は木彫りの植物をそこらじゅうの床に直置きしてお出ししてくるという製作者も展示したスタッフもどっちもイカれてるモノだった。


葉脈から花糸まで木というとんでもなく繊細なものがパーテーションすらない状態で展示されているのはもはや恐怖を感じる。上野で同じ事したら全て粉砕されるだろうから、松濤という物静かな場所だからこそできる展示なんだろう。
数か月で限定展示したら一か月ほど展示を休止する、という不思議な営業方法にも納得が行った。展示方法について総出で考えているんだろう。怖い。



これなんて芸術的すぎる。Ibか?
ちなみにこの花の前でフォロワーがつまずいてコケそうになっていた。そのまま倒れていたら間違いなく人生が破綻していただろうことは想像に難くない。恐ろしい場所だった。



製作者が十六茶の原画をやっているという訳の分からない情報まで追加されたときは美術館に似合わぬでかめの声を出してしまった。
さらっと原画をガラスもなしでそのまま展示しているのもやっぱり何かおかしい。ここを見つけてよかったと心底思ったし、傑物というのは実在するんだなという衝撃はなかなか忘れられない。

■名曲喫茶ライオン
撮影不可エリアのため詳細は正直ここを見てもらった方が早い。

会話禁止、撮影禁止、バカみたいに古い作りの公式ホームページ。もう惹かれるところしかなかった。
店内では2階に連なるほどの巨大スピーカーから延々とクラシックが流れ続ける。ピアノソロとオーケストラが交互に流れていたが、途中からチャイコフスキーのクソ長い曲がずっと流れ続けていた。壮大でありつつ明るい曲調はとても喫茶店の雰囲気に合っている気がした。

席は全てスピーカーに向かい合うように真正面を向いていて、さながら音楽堂。二階のスピーカー側の席はボックス席となっていて、これぞまさしく!という配置だった。どうせオーケストラを聞くならボックス席でゆったり聞きたいので周りの話も聞かずにまっすぐ向かってしまった。

特筆して語りたいのが音響について。
ずぶの素人でもわかるくらい明らかに音質が良い。ほぼスピーカーの隣みたいな位置にいたがうるささはなく、ノイズも特に聞こえず。実際にオーケストラに行ったとしてもああもムラのなく重厚な音は聞けないだろう。

コーヒーについては口に含んでから二度見するくらい苦くて重い。ミルクは頼んだ方が一層美味しかった気がする。だいぶ特殊な淹れ方をしているのだろう。

会話もできないのであんまり集団で来る場所ではなかったかもしれないが、みんなで音楽を聴きながら各々好きなことやっているのはそれはそれでよかった。あそこで気軽に読書できる東京住まいがだいぶうらやましかった。
一人だけ週刊コロコロ読んでて実質的にダウナーお姉さんだった。
ダウナーお姉さんは遊びたい の作品サムネイル

■秋葉原
この日はトンカツを食ってあとは解散したのだが、フォロワー一人と私だけで秋葉にいってジャンク屋やPCパーツを漁るなどしていた。
現PC環境を教わったり、電子工作素子を見たり、めちゃくちゃ男の子な時間の過ごしたのは楽しかった。マザーボードの進化やクーラーの話など非常に参考になったが自作PCはめちゃくちゃ怠いので今度買いなおすときはBPOにしておこうと心に決めた。と言いつつ多分自作組むんだろうな。

二日目 ディズニーランド

早寝しようとしていたのにアークナイツの石作りミニゲームに熱中して結局4時間睡眠となり、体調ばっちりな状態で二日目を迎える。計画は完璧だ。
ここから引率スキルは我ながらずいぶんディズニー慣れしたなと振り返ってみても感心する。

まず集合前からグダつかないように以下のように周知をかけておく。

・京葉線6号車は舞浜駅のホームの階段の目の前に着くため、降車後にスムーズに移動が可能。ガチ勢と地元民には周知の事実のため6号車はいつもギチギチ。
・舞浜駅のロッカーは構内にあり、帰りの際に寄り道せず取りに行ける。
・飲料水はパーク内だとパーク価格(500mlペットボトルが250円)で売られているので先立って確保しておいた方がよい。なお缶は防犯上持ち込み不可。

入場チケットについては最悪引率者が全てQRコードを把握していれば入場には困らない。集合前に必要なのはこんなあたりである。

しかし早速トラブル発生。新幹線の乗車券が東京都内となっているため、舞浜まで来れないとの連絡がフォロワーからあり。
これはありがちなトラブルなので対処は簡単である。方法は以下の二つがある。
①舞浜駅まで来て清算機にて対応する
→8:30~9:30までは同様の乗車客が多く、非常に混雑するため注意
②東京駅で一度構外へ出て、舞浜までの切符を買う。
→距離があるためそこだけ注意。

時間を見てすぐさま②を対応するように連絡を取る。

新幹線ホームから東京駅構外へ出る際、早朝であればこれが最速である。
距離的には新幹線ホーム→八重洲中央口も大差ないのだが、地下八重洲口はとにかく利用者が少ない。そのため移動も出入りも切符購入も容易である。

ここまで連絡を即できたあたりで「だいぶディズニー慣れたな」と自覚した。オタクが現場にいる時の頭の回転速度は平時の5倍くらいあると思う。仕事もこの速度で処理出来たらいいのに。

手荷物検査ではこれまた最速のリゾラ高架下を選択。舞浜駅からディズニーランドについたら左ではなく狭い右側へ行け。人が少ない奥の方へ進めばすぐに入れる。

なんのかんの入場できたのは9:30である。この時点で私は負けを確信した。

みんなディズニーランドに早朝から来たらこう思うのではないだろうか?
「早く来たんだし一番混むアトラクション乗っちゃおう!今なら空いてるし!!」
↑↑↑↑↑
これ、大きな間違いです。


なぜなら、全員同じことを考えるから。開園時はディズニーリゾートにおいてもっとも混む時間帯である。

実際この日も同様の状況であった。
入園から即アプリを起動。ショー抽選は当然のように落選し、ハニーハントのスタンバイパスを取ろうとするもすでに19時台のものしか残っておらず。一縷の望みをかけてプーさんのハニーハントまで向かうもすでにQラインから溢れかえった120分待ちと思われる待機列(参考:昼間の混む時間で90分ほど)

9:30でこれである。アプリを見てもどのアトラクションも昼間の時間+30分ほどの待機時間が表示されていた。
しかし土日ならまあ、それで妥当なのだ。早朝先制アタックを確実に決めたいのなら、ハッピーエントリー(開園15分前から入れるサービス)か6時からゲート前待機する他ない。

ではどうするのか。答えは簡単である。
トゥーンタウンのイメージ
東京ディズニーリゾート公式サイトより引用。

朝はトゥーンタウンで遊べ。
トゥーンタウンは子供向けエリアであり、ミッキーと撮影できるくらいの認識の人も多いだろうがここは非常に楽しい。端的に言うとインスタ映えスポットである。

みんなアトラクションに行きがちだが、実はディズニーリゾートは街並みを見ているだけで楽しい。踏むと文句をつけられるマンホールや、延々とくだらないものが製造されていくギャグファクトリー、TNTレバーを押すと爆発したり外れの音がなったりする花火屋など遊び場がたくさんある。
個人的におすすめなのはミッキーがデートに遅れる言い訳を並べ立てる留守電が聞けるミニーの家である。

ガキくさいかもしれないがディズニーリゾートに来た時くらい大人でもガキくさいやった方が楽しい。

基本的にアトラクション以外であれば待ち時間はない公園のようなスポットなので、混む時間が落ち着くまでここにいると良いと思う。あとはぼちぼち満足したら隣にあるイッツアスモールワールド、ピノキオやフィルハーマジックなどに行けばよい。ここは朝でもそこまで混まない。

采配が完璧だったのは昼頃。

東京ディズニーリゾート公式サイトより引用。

これはあらかじめ作っておいたトイレ+アトラクション+パレードルートのマップである。緑の矢印がパレードルート、青い②がハニーハントの位置。ちなみに光っているWCマークはいつ行っても即使えるSSRトイレである。
見てもらうと分かる通り、パレードルートとハニーハントが非常に近いことが分かる。

ちなみに昼のパレードは大体13:00に始まる。
それを把握していた私は12:00前にクイーンオブハートのパンケットホールに入って昼食を取り、だいぶゆっくり休憩して13:30頃にハニーハントへ向かうことにする。するとどうなるだろう。



撮影スキルの無さを露呈。

まぁ、ばっちり決まった写真こそ取れなかったが、ハニーハントの待機列からパレードが見えてしまうのだ。
ほぼすべてのパレードがルートを共通しているため、パレード開始から30分~40分くらいのあたりでハニーハントに並べばいい具合にパレードが見える。軽くだけ見てみたいなぁという人にはおすすめのハックである。パレード時は人が少ないので比較的待機時間が短いのも良い点。



これはめちゃくちゃ良い感じに撮れた推しカプ。見返すとキモオタムーブ過ぎる。

ハニーハントではQラインから退場までのストーリーの流れを全て解説してめちゃくちゃ楽しかった。ハニーハント好きとしてはこれがやりたくて仕方がなかった。
「世界観オタクが作ったってこと?」と言われたがここは世界観オタクが作ったものしかないテーマパークである。

その後、ランド内で最も混む美女と野獣に向かうとキャストが「120分待ちでーす!」と言っていたがどう見ても90分以下の待機列だったので「あれ虚偽なんで並びましょう!」と並んでみたら見事に80分待機だったのは慧眼だったと言える。普段は真の120分待ちばかりだったので相当にレアだ。
後から聞いたが「120分待ち何度もしてなかったら見抜けないだろ」とドン引きされていたらしい。実際120分待ちしまくっていたので仕方がない。美女と野獣の石像たちが異様にウケてたのはオタク過ぎる光景だった。



夜のパークでは残ったメンツでチキルームやプロジェクションマッピングを見たりして静かに楽しんでいた。
唯一体を張ったのがティーカップ。全力回転させて体調が死んだりした。あれは方向感覚がおかしくなるが、やると楽しいので夜暇だったらぜひやってみよう。下手するとその後何も乗れなくなるのでほどほどに。

大まかな道のりはこんなものだったが、連れまわしてみて色々思ったことがある。

●先立って作品を見た方がパークは楽しい。

サーバーのみんなでピノキオ上映会をしたことがあったのだが、その影響でピノキオ関連のアトラクションでは大変な盛り上がりを見せていた。ジミニー・クリケットが登場するだけで拍手喝采である。
ちなみにサーバー内ではジミニー・クリケットは無能という愛称で呼ばれており大変親しまれている。実際映画では非常に無能なのでぜひ見て欲しい。これはメインディッシュのピノキオに狂うオタク。

意外とみんなディズニーランドのこと知らない。
イッツアスモールワールドを見て「えっあれめっちゃ可愛いじゃん!」と新鮮に驚くフォロワーを見た時はだいぶびっくりした。その後「これは何の作品なの?」と聞かれて「万博に向けて作ったアトラクションが元で……」と説明にちょっと苦労した。
ディズニーランドのシンボル的存在でも知名度はそんなものなのかもしれない。

あとスイーツ好きが多かったので当然くらいに思いながらパンケットホールに向かったのだが「こんなケーキあるの?!」とこれもずいぶんヒットしていた。半分くらいがケーキドリンクを飲んでいる光景は私からすればだいぶ信じられないものだった。あんな甘くて飲んでられないものをよく……。
周囲の反応を見て、そういえば初めてオタクに連れてかれた時はこんな感じだっけと懐かしくなった。連れてきてよかったとしみじみ思う。●ちゃんと準備すれば楽しんでもらえる。
フォロワーたちは基本ディズニーが好きだという人は少なく、みんな集まるなら行くかぁくらいの熱量の人が大半だったと正直思う。けれどまぁ楽しんでもらえたのは可能なだけグダグダしないで済むように準備していたのがでかいと思う。
疲れないように朝一の集合は強制しないようにしたし、逐一すぐ座れるアトラクション挟んで、食事も座れる場所選んで、帰り時間は先立って決めておいて……とまぁ結構意識していたし気を遣わせないためにそれをあんまり表立って出さないようにしていた。

「こいつ楽しめるのか?」というオタクもいたが、意外なくらい楽しんでいたのでまぁ良かった。そいつ向けに普段なら絶対紹介しないようなところ紹介していたので、ニッチ知識は割と役立つ。


そんな感じで、いい具合な旅行をすることができた。ある程度の準備をしておくと旅行は楽だしストレスが少ないなと思えた。

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トップをねらえ2!第6話考察 ノノが託した特異点とはなんなのか

以下、トップをねらえ2!の重大なネタバレあり

2つの特異点

ノノリリが輝かせた特異点は、ノノがもらいます
代わりに、お姉さまにはノノの特異点を捧げます! なぜならば────!
トップをねらえ2!におけるノノの最後の出番は時空検閲官の部屋にて締められます。
ノノから何か託されて目を覚ましたラルクの腕の中には、かつてノノが渡すことができなかった折り鶴が握られていました。

その後大人になったラルクは地球に滞在し、宇宙パイロットとはすっかり距離を置いて野鳥の保全活動に努めているようでした。
ヤンバルクイナ、という単語を聞いてすべてを察した方も多いでしょう。沖縄での夜、ラルクが明かりを消して星空を見上げるとともに明かりが照らされ、地球に帰ってきたノノリリを迎えるところで本作は終了します。

凄く完成された演出だと思います。4話以降のトップ2!は続編作品としてこれ以上にないくらい素晴らしいものです。
しかし、ここで一つ疑問。ラルクは一体何かを託されたのだろうか?

ふんわりとは全ての行動に繋がりがあることは分かります。けれど個人的にその結論が判然としていない……というところで思考が止まっていたのですがこの度突然気づきが降ってきたのでここに書き記しておきます。
確信した。トップをねらえ2!はとんでもない作品だ。

ノノリリの輝かせた特異点

まずはノノがもらったというノノリリの特異点から考えていこうと思います。

そもそも、特異点とはなんでしょうか。
数式において法則から外れた特別な解、というと数学に馴染みのある人は分かりやすいと思いますが私はイマイチです。
この特異点という単語はトップ2!第6話においてノノとラルクの会話以前にも宇宙軍隊員のセリフに登場しています。
ありえない、ブラックホールが割れる……この宇宙では許されないことだ。このままでは特異点が剥き出しになる!
初めて聞いた時は「なんか難しいこと言ってんな~」としか思いませんでしたが、これはかなり圧縮されたSF言語となっています。
ブラックホールというのは途方もない密度を持った惑星が光も押しつぶすほどの重力を発する現象。これが起きる条件は惑星の質量と半径を用いて、シュヴァルツシルト解なんていう数式で表せるそうです。
で。この数式にも特異点が存在しています。それは惑星の半径が0の時です。

要するに宇宙軍隊員の言う特異点とはブラックホールの中心ということです。

本来ならばこの特異点は常にどうやっても観測できない(まるで世界の誰かによって隠されているようであるため時空検閲官説などという話がある)のですが、ノノはブラックホールを見事に割ってしまったがために本来は外に出てこない特異点が剥き出しになってしまったというわけです。
何言ってるか分からないと思いますが、まぁ詳しくは調べてください。

つまり物理的にありえない空間が露わになってしまったわけです。
特異点が現れ、物理法則が崩壊する源が宇宙に生まれてしまった以上宇宙はどんどん姿を変えてしまう。そういうことを宇宙軍たちは危惧していたのです。

はてさて、ここでノノが割ったブラックホールについて第5話にて語られていたことを振り返ってみましょう。
このブラックホールは本来雷王星宙域に存在していたブラックホールエグゼリオ。宇宙怪獣の巣と言われていましたが、その実態は中から飛び出ようとする変動重力源を閉じ込めておくための宇宙怪獣たちの防衛線でした。エグゼリオ変動重力源はこのブラックホールから脱出するとともに、それを取り込んで人類に攻めかかってきたのが第6話になります。

ブラックホールの名称、そして変動重力源を閉じ込めていたことから察するに、ブラックホールエグゼリオとはトップ!第5話にてエクセリオンをもとに作り出されたブラックホール爆弾のことでしょう。
それは人類を救うためのノリコとカズミの激闘の跡であり、ノノリリが輝かせたもの。

そう、このブラックホールの特異点こそノノリリが輝かせた特異点なのです。
かつて人類のために二人の少女が戦った証、そして宇宙を崩壊させかねない原因をノノは一人で抱え込むことで再び人類を救い、孤独な時空検閲官の部屋に残ることになった。
トップ2!第6話はノノリリからノノへと宿命が受け継がれた話でもあるのです。

ノノが託した折り鶴

ノノは特異点を背負い込み一人で宇宙へ消えていきました。では残されたラルクには何が託されたのでしょうか?

ラルクの手に握られた折り鶴ですが、これだけでも色々考えられると思います。

まず思い出すのは第5話の病室でラルクがノノへ折り鶴を渡してあげるシーン。
地球じゃ「元気でいてほしい」って願いを込めて贈るの
本当なら見舞いに来る奴が持ってくるんだ
このときのチコからの話を受けて、ノノは改めて見舞いに持っていくために折り鶴を必死で練習します。その成果はというと”ぶきっちょ”であるラルクが作ったものよりもずっとひどく、ノノの不器用さがよく伝わります。
改めて第6話でノノがラルクへ渡したのは、ラルクのこれからを願ってであるというのが一番シンプルな話でしょう。折り鶴がクシャクシャなのはノノの根性の成果でしょうか。

次に思い出すのがトップ!第6話のカズミが沖女の生徒から受け取った千羽鶴。

これも当然、上記のようにカズミが無事でいてくれることを願って送られたものでしょうが……ここで気になるのは千羽鶴は宇宙に平和をもたらしたノノリリが受け取ったものであるということ。
同じものを受け取りながら、時空に閉じ込められたカズミと友達が時空へ消えたラルクとは立ち位置が逆になっているのです。
だって、お姉さまとノノリリは、よく似ている
ノノリリって人はですね、特別じゃない。普通の女の子なんです
トップ!は”普通の女の子”がもう誰とも会えなくなる孤独を描いた作品でした。ノノはまた同じことが起こらないようにラルクを守ってくれたんでしょう。この鶴は今度こそ”普通の女の子”を地球に帰すことができたという証明なのではないでしょうか。

折り鶴の意味については作外での回答もあります。
監督本人がインタビューでじきじきに答えを出しているのです。私が書いたことと被っている部分も多々あります。
ノノはラルクに自分の想いを残したいと思っていて、それが折り鶴として残ったという事です。折り鶴もトップレスの表現のひとつであって、トップレスっていうのは、情報を別の情報に書き換える力なんですね。
(中略)折り紙を作る行為もトップレス的と言ったように、トップレスは暗黒面も見え隠れする力であるけれど、全てまとめて否定すればいいわけではない。それは失ったとしても続いているでしょ、という事ですね。
作品を見る中だけでは気付けませんでしたが、紙を別のものに変えること自体がトップレスのメタファーであるということらしいです。
トップ2!を巡った感想では、よくフラタニティが行ってきた戦いは無駄であったような記述が多く見受けられます。それは前回の記事で否定したところではあるのですが、そういった思いは作中のこのシーンでも表現されていたのではないかなと思います。

トップレスを巡って嫉妬や不和、戦いなどが生まれました。けれどやさしさだって生まれている。
ノノとラルクの出会い、チコと宇宙放射線病の彼の恋、カシオとラルクのような受け継いだ者同士の絆。そういったことはトップレスが無くなった後も残り続ける。あの折り鶴は否定することなんてないんだよ、という優しいメッセージなのです。

受け継がれたノノの特異点

ノノリリからノノへと特異点を引き継がれ、ノノからラルクへと折り鶴が送られる。残ったものたちへと次々と託されていく構図のように話を進めてきましたが……ノノの特異点とは本当に折り鶴のことなのでしょうか?

折り鶴というのはノノがノノとして覚醒してから随分経ってから知ったもの。そしてそこに込められた思いは上記のような優しさ。ノノリリの特異点は使命めいているのに対し、折り鶴にはノノが背負っていたものが反映されているわけではないのです。
この二つが対比されているのはメタ的に見て、構図として違和感があります。

バスターマシンの胸に秘めるのは全ての動力源となる縮退炉。
ノノの胸からラルクが手にしたのはもっと根源的な、ノノを動かす思いそのものであるはずなのです。

トップ2!のラストシーンを紐解いていくと、私なりの解釈をすることができました。

まず根本的な疑問。
なぜラルクはノノリリが帰ってくることを知っていたのか?
トップ2!の人類たちが最初から1万2000年後に名も知らぬ英雄が帰ってくることを受け継いでいた? それならば作中でもっと早く「英雄=ノノリリ」という気付きがあってよいはずです。
ユングが自動的にオカエリナサイと表示される電光掲示板を用意していたのか? それならばあんな文字のミスは生まれないですし、知られてもいないのだから帰還直前になって地球で話題になったりもしないでしょう。
となると。ノノが去ってからノノリリの帰還が発覚したと考える方が自然でしょう。
誰がそれを気付いたのか。本人の口ぶりから察するにラルクではないはず。師匠だったりするんじゃないかと思っていますが、詳細は不明です。

ではそれを踏まえて。
トップ2!のラストシーンにて10年後のラルクが立っている地は沖縄。かつてノリコとカズミが育った沖女があった地です。しかしそれは1万2000年前の話です。
これはラルクが自分からノノリリについてよほど深く調べなければ知ることができない情報です。
もはや考古学の領域の話。そんなことを保全活動をする傍らで出来るようなことなのでしょうか。古代語を知る友人の手助けを得たのか、はたまた特別に師匠から教えられたりでもしたのか。いずれにせよ人のつながりを感じさせる話です。
しかしなぜそこまでして沖縄でノノリリを待っていたのでしょうか。

はっきり言って、ノノリリに会うだけなら沖縄で待つ必要はないのです。かつての英雄が太古の英雄と会うのが難しいとは思いません。ノノリリが大和撫子であることを知っているラルクは日本にさえ滞在していれば邂逅する機会など作れたはずなのです。
真っ先に会いたかっただけか、それとも野鳥保全の仕事が偶然ノノリリと引き合わせたのか。

私の考えとしてはラルクがノノリリに「おかえりなさい」を伝える使命をノノから引き継いだからではと思います。

そもそもノノはなぜ女の子の姿をしているのでしょうか。
食事を取り、お風呂に入って、わざわざ洗濯もするし注射を怖がるようなロボットは極めて非効率です。人型で戦うことが都合が良かったというなら7号としての形態があれば十分なのにノノにはわざわざ少女然とした姿が作られています。
あの子をノノリリに会わせてあげたかった。
もしノノリリがあの子の言う通り”普通の女の子”なのだとすれば、やはり友人が必要だと思うのです。
……英雄とは、いつも孤独なのでしょう。
そう。ノノの姿は英雄の友達にピッタリなのです。誰とも一緒に歩んで生きていけなくなったノリコのために、待ってくれている友達が必要だったからノノは少女の姿をしている。
ノノは人類を守るバスターマシンであり、タカヤノリコの友達として作られたのです。
そしてそんな優しさを誰が与えてくれたのか? 私たちは知っているはずです。
帰ってきたら「おかえりなさい」と言ってあげる
ノノの使命、特異点とは。1万2000年後に帰ってくるノリコとカズミに「おかえりなさい」と伝えることなのです。

だからラルクは沖縄の地でノノリリを待たなければならなかった。
ラルクが待っていた夜というのはノノから受け継いだ特異点のことなのです。そしてそれを果たせたのはトップレスを通じて生まれた繋がりと無事を祈ってくれた友人のおかげなのではないかと、そう思うのです。

まとめ

以上のことに突然気づいたのは職場で仕事をしている最中でした。トップ2!を最後に見てから半年は経つ今、思いもよらないタイミングです。
この作品に込められた優しさは底が知れないなと、何かを気付くたびに驚嘆するばかりです。

トップをねらえ2!という作品の魅力の全てを私は知ることができていませんし、世にも知られていないと思います。
せめて私が見つけたトップ2!の良さを誰かに気付いてほしい……という祈りを込めて記事を書き続けて三本目になりました。まだ何かあるだろうなという確信があります。また半年くらいしたら突然閃くかもしれませんね。

作品を知覚して「こうかもしれない」と思うこと自体がトップレス的な行為。感性がいつ失われるか分かりませんが、少しでも汲み取れたこの作品の良さと一生付き合っていければ良いなと思います。

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アークナイツ感想-ツヴィリングトゥルムの黄金

題目の通り、アークナイツのイベントがよかったので感想書きます。

全体を通じて

解放がメインだったな、と感じる。なぜアルトリアがセンターなのか、読了してから納得がいった。
金律楽章に守られたリターニア、規律そのものだったフェデリコ、リターニアでもカジミエーシュでも自由を持てなかったヴィヴィアナ、出自に囚われ続けているエーベンホルツ。閉じこめられるということのモチーフが多過ぎる!
新キャラたちも全員そういった一面をもっていて、極めて一貫していたなというのをよく感じる。1ステージあたり30分は読む時間がかかったにも関わらず、不快度なく読めたのはここが大きいと思う。個人的にはエンドレスカーニバルでさえちょっとキツいけど、ツヴィリングトゥルむのは余裕だった。













以下ネタバレ多量!
















エーベンホルツ

誰よりも解放された男。
前半においては周囲に振り回され、結局自分の身を守ることができず、助けてくれた人を信じていたらまた利用されるという彼の人生の振り返りのような展開が見せられた。お前は本当にアークナイツユーザー好みの男だなフランツ……。

このような失敗も含め、きっとフランツは自分のことがどうしようもないと知っているのだと思う。
一生頭痛と恨みをぶつけられ、巫王の復活材料として祀り上げられ、鉱石病以上の災いとずっと付き合い、救いもなく恨みも果たせず、友人まで失った。これでどうやって自分を保てるというのだろう。
イベント中はなんと自らの出自を明かして人々を脅して逃げさせようとする描写さえあった。言いたくもないことだというのに必死に訴えるなんてことは半ば諦めていないとできないことだろう。そしてその姿はあまりにもつらい。キャラが絶望的なまでに辛い目に遭う展開はティガー様の好物だぜ!

そんな中、後半では「塵界の音がただの雑音」という衝撃的な事実が判明。
フランツ自身が今までの苦しみはなんだったのかとなり、ユーザーとしても塵影ってなんだったんだと苦悩させられた。本当に、フランツの人生の意味なんて全部なかったんじゃないかと思わされる……そしてそんな考えは非常に浅はかであると教えられる。これこそアークナイツだ。

巫王との対話で困惑しついに何をしていいのか分からなくなった彼を救ったのはまさしく塵影で出会った友人たちの言葉だった。
これがもう本当に……! 非常に良かった。彼の人生の意味はすべてここに詰まっている。

出自から何まですべてが悲劇的な少年には友がいたのだ。
こうして彼は塵界の音から解放され、巫王への恨みからも解放される。こんな展開が今イベントの一端に過ぎないことがツヴィリングトゥルムの出来の良さを物語っている。

レッシング

彼は何がしたかったのか、前半ではまったく伝わらなかった。
既出キャラが明確な目的をもって動いている中で、これは非常に異質に見えた。一枚絵が公開されたときでさえ、なぜ彼がここまでしてフランツを助けようとするのかユーザー側は一切理解ができていない。

なんのことはない。それは意図的なことだったのだ。
8ステージ目あたりからだんだんと理解できるようになり、最後に明かされる彼の出生で全てに合点がいく。彼の自由はフランツのおかげで手に入り、リッチのおかげで命を救われ、リターニアで育ってきた。だからそれらに恩返しをしたいというだけのことなのだ。
この構造はとても美しいと感じる。

レッシングは本当に優しすぎる。
正直リッチについては理解できていない(メインストーリー9章まで読了)が、サルカズの中でも異質でいかにも他所と交わらない種族の彼らと仲良くなってきた理由がよくわかる。彼は実直で優しい。
これを踏まえると全てがよく見えてくるのだ。レッシング……。

ロリス

始めに不満を書いてしまうが、彼は明らかに描写不足。
前半早々に死亡してしまうのだが、私が読んだときは彼の決断の重さはまったく伝わらなかった。これもやはりレッシングと同じく後半に少しずつ分かるようになるのだが、魅力も伝わりきらぬまま死亡したキャラの回想など興味が持てる人の方が少ないと思う。これは明らかに今イベントの問題点。

それにしても英雄に祭り上げられ、実際はその無力さに悩む姿はエーベンホルツそのものであり、その彼がエーベンホルツを救うために命を張る展開は素晴らしいものだろう。
自分の好きだった女であるユリアが救えなかった英雄は何を思って過ごしていたのか、こちらが推測するしかないけれど、今にして思えばその弟と居合わせた市民(エーベンホルツ)を救うために命を張った彼の姿はイベント読了後に振り返ってみるととんでもない重さがある。

後半ではユリアが巫王派も意図せずに巻き込まれて死亡したことが分かり、前半ではロリスの死についてもフェデリコが「アルトリアの意図しないもの」と断言しています。なんとも因果を感じさせられる。
何一つ間違ったことなどしていないのに、巻き込まれて人生が一変させられて、自分の思いを伝えることができなかった市民たち二人の姿は今イベントのあらゆる部分と繋がる。

解放されなかった人たち。それがロリスとユリアなのだろう。

ヴィヴィアナ

リターニアから追い出されるように出ていき、カジミエーシュでも商業連合会に縛られついには追い出された大騎士がまた父の死によりリターニアに戻ってきた……これだけでもう何かと縛りを受けていることが分かる。

97名の術士を抑えられると断言しその強さは健在のようですが、実はあまり戦闘描写はなく今回は自分の思いに向き合うことが主な出番でした。

印象的なのはより良い生活を届けようとしてくれたコーラとのかかわり。
コーラは本当に良くしてくれていて、そして行き過ぎていた。ヴィヴィアナが自らそれを阻止することになる展開は繋がりを失っていった彼女にとってはとても辛いものだったでしょう。ティガー様の大好物だぜ!

後半で始原の角にて扉を開けてより良い生活を探し続ける姿は愛に飢えた少女らしさがあり、かなり好き。
結局どの扉に進もうと家族全員が良い暮らしができないことを悟った彼女はより良い生活を探すことを止めました。それは諦めたということではなく、受け入れたということなのでしょう。フランツと同じく、彼女もまたこうして肉親との別れから解放されます。

ヴィヴィアナが立ち上がったときに押し上げたのはソードスピアの光とリターニアへ到来するであろう災害への予見。そうして騎士の誇りを叫ぶ姿は今イベント屈指の美しさがあります。
お前は本当に顔がいいなヴィヴィアナドロステ……ここにきてソードスピア出すなんてマーガレット大好きだなヴィヴィアナドロステ……前半でも光を見たなんてこと言ってたなヴィヴィアナドロステ……「ニアール」と聞いてニッコニコだったなヴィヴィアナドロステ……

テラのインターネットでは燭騎士と輝騎士の二次創作が蔓延しているのは皆さんご存知の通りですが、今回のような場面を見ることができるのはテラの大地の方々では不可能なので自らが現実世界の住人であることに私は心の底から感謝をしていましたありがとうハイパーグリフ早くヴィヴィアナドロステをガチャから出してくれハイパーグリフ。

フェデリコ・アルトリア

二人については特段語ることがないと思います。

かなり語弊がありますが、アルトリアは巫王との会話で自分を知り、フェデリコは姉の悩みを最初から知っていてついに捕まえた。改めて話すことは何もないでしょう。アルトリア自身もようやく解放された。そうしてやっと姉弟で話ができた。これ以上言うことはない。というか蛇足です。

姉弟っていいな、などと思うわけではありません。ようやく二人がやりたかったことができたのかなと思うと少しだけ安心しました。


以上。

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トップをねらえ2!考察 なぜ宇宙怪獣とフラタニティが戦っていたのか?

以下、トップをねらえ2!の重大なネタバレあり

トップをねらえ2!の構造

トップをねらえ2!とは宇宙パイロットに憧れる主人公ノノとバスターマシンと呼ばれる兵器を操り宇宙怪獣と戦う超能力者「トップレス」の少年少女たちの物語です。
宇宙怪獣らは強力無比。どんな戦艦であろうと倒すことはできない。バスターマシンを除いては。トップレスの中でも選りすぐりが集められた集団フラタニティの宇宙怪獣迎撃部隊たちはバスターマシンとともに人類の平和を守っていた!!!!

というのが4話までの構造です。

トップをねらえ2!を視聴した方はきっと4話の展開に度肝を抜かれたことでしょう。
ディスヌフ、あいつは何だ……? 凄まじい悪意が人間を否定してる……!
え? “本物の" 宇宙怪獣? じゃあ、今まで戦ってきたものは一体!?
タイタン変動重力源が目覚め、フラタニティの部隊でさえ倒しきれぬ宇宙怪獣の大群を一撃で殲滅。星を壊し、バスターマシンを壊滅させ、遊び半分で戦っていたトップレスたちは泣き喚き、物語の根本がどんどん壊れていく。
そこに登場する本物の宇宙怪獣という言葉。

あれほど観客を揺さぶる演出はなかなか見れないことでしょう。前作でのメイン機であるガンバスターの初登場シーンのBGM「バスターマーチ」を思わせる曲で、前作の宇宙怪獣が登場してくるのですから。

これは一体どういうことか? 5話の冒頭にて宇宙軍の副官から解説がされます。
・赤い天の川と呼ばれている宇宙怪獣の群れは実は太古のバスターマシンであった
・バスターマシンらは宇宙怪獣と戦うため進化し、その姿を変えていった。宇宙戦闘に特化していった結果、敵の宇宙怪獣に似てしまった。
・本物の宇宙怪獣とは、変動重力源と呼ばれていた星の生態をも変えてしまう強大なものであった。
・それらの脅威は赤い天の川によって人類に届いていなかった
姿を変えたバスターマシンが人類に襲い掛かってきたのはトップレスを宇宙怪獣と同じ脅威と感じたから
ややこしい話ですが…この記事ではトップ2!作品内に合わせて旧来の宇宙怪獣を変動重力源、太古のバスターマシンらを宇宙怪獣と表記します。

本当の人類の敵はトップレスですら届かないほど巨大な敵だった。それどころか、宇宙怪獣たちに人類の敵として認識されておりむしろトップレスがいること自体が危険なことであった。
世界構造が一変した。5話Aパートはそんな風に始まります。

これをまとめると、今までフラタニティと宇宙怪獣が戦っていたのは戦力を減らすだけでまったくの無意味ということになります。
これを踏まえてか、過去に投稿されたトップ2!の感想記事を見ると「今までの展開なんだったんだよ」「勢いでいい感じに話作ってるだけ」といった意見が見られます。
が、ハッキリ言ってそんなわけないじゃん。というのが私の意見です。

バスターマシンの意思

5話の冒頭の解説、上記太字の部分は宇宙軍の推察としてはともかくメタ的視点からは明らかにおかしいことがわかります。

それを証明するのが第1話、ディスヌフがラルクの指示に逆らいバスターゲイターを中止したシーンです。
ラルクにディスヌフが逆らうなどということは初めてであると第2話にてカシオが言及しています。彼自身、ディスヌフのパイロットである過去がありこの意見は専門家としてかなり重要視できるでしょう。

そう。ディスヌフはパイロットに逆らおうと思えば逆らうことができるのです。
これはバスターマシン7号が巻き込まれる可能性があったからなのか、非戦闘員が巻き込まれる可能性があったからなのかは不明です。ドラマCDを踏まえるとおそらく前者かと思います。
ともかく、ディスヌフが自分の意思で行動を選択できる余地があることは間違いないでしょう。

もしバスターマシンらがトップレスを敵視しているというのなら、もっと早くにラルクを攻撃していたのでは? 宇宙怪獣らと戦闘なんて中止するのでは? しかしディスヌフはそうはしなかった。

宇宙怪獣たちとは製造時期が違うことから思想も異なるのではないか? という線は薄いと思われます。
まずディスヌフはシングルとまでは行かずとも、10番台の歴戦の勇士。縮退路が本来のエンジンであり、艤装の中には古代文字の落書きがされているほど。変動重力源がなんなのかを知っているほどです。宇宙怪獣たちにかなり近い存在のはず。

とすれば。バスターマシンと宇宙怪獣が戦うのは彼らの理念に沿っている。宇宙怪獣はトップレスを狙っているのではなく、トップレスとバスターマシンと戦うために太陽系に降りてきていた。そう考えられるわけです。

バスターマシンと宇宙怪獣の果てしない演習

次に気になるのは「ではなぜバスターマシンと宇宙怪獣が戦う必要があったのか?」ということです。
それはディスヌフが人類に逆らったもう一つの行動から推察できます。
ディスヌフが嫌がったそうだ。脳幹を掠めて貫通している。
(中略)下手に弄ると貴重な戦闘経験値ごと失われるかもしれない。
第5話にて、カシオがディスヌフに刺さった角を修理しない理由をこのように話しています。これはディスヌフの、つまりはバスターマシンの意思です。どうでもいいですが戦闘経験値という概念はパトレイバーを思い起こしますね。
ディスヌフは戦闘経験値を重視しているのです。だから、宇宙怪獣と戦うことを厭わない。フラタニティと宇宙怪獣の戦いは戦闘経験値を積むための演習だったのでは? と考えられます。

そうすればトップレスの増加とともに宇宙怪獣の出現が増えたことの説明がつきますね。トップレスを倒すためではなく、演習を増やすためです。
フラタニティの一部ら(設定等見るにパシカ、グルカ、ロイあたり)は遊び半分で戦っている節もありますが、まあそれで良かったとも言えますね。所詮実戦ではないのです。ドラマCDにおいて、バスターマシンの戦闘で人が死んだ実績は(少なくとも作中近年では)無いとされています。

いくつもの宇宙怪獣を犠牲にして生まれた戦闘経験値。これがフラタニティが戦ってきた意味になるのです。

ちなみにですが木星急行は演習目的で動いていたのではなく、パトロールのために動いていたのではないかと考えています。実際太陽系内に変動重力源がいましたし。南トラスに突っ込んで行ったのは戦闘を避ける迂回のためか、キャトフヴァンティスとぶつかるためか。

努力と根性の塊、戦闘経験値

次の疑問は「バスターマシンは戦闘経験値を貯めてどうしたかったのか?」ということです。
強くなるため? でも経験値なんて積んだところで変動重力源にボコボコにやられたじゃないか。やっぱり無意味なのではないか。そうではないでしょう。

第6話にて最強の変動重力源、エグゼリオ変動重力源(第三形態)が現れました。この変動重力源は凄い。なにせ過去に同類が殲滅させられたブラックホールを自身に取り込み、バスタービームは軌道を変えて跳ね返してしまう。過去の戦闘での敗因から成長しているのです。
その象徴としてか、形がガンバスターの顔に近いのは続編ラスボスのデザインとして素晴らしいものがあります。
宇宙怪獣たちが姿を変えたように、変動重力源も成長して人類に立ち向かっているのです。

これに対し人類はドゥーズミーユおよび質量兵器で立ち向かおうとしましたが、宇宙怪獣たちの塊であるダイバスターに阻止されます。
無数の宇宙怪獣、つまり無数の縮退路から成り立つこのロボの出力はガンバスターの比ではないでしょう。そもそも両手で物理法則を捻じ曲げるバスターマシン7号が中心なのです。出力など数値にできるものではありません。

しかし、ダイバスター本来の動力源はエグゼリオ変動重力源が持つブラックホール。つまり本物のエンジンはエグゼリオ変動重力源が持っている。ダイバスターに出力では勝ち目がないのです。
ダイバスターはなす術なく叩きつけられ、ついには両腕を失います。

人類の作戦を妨害したダイバスターがやられていく。なんと間抜けな話か。
しかし、そうじゃないんです。バスターマシン7号は、ノノは地球を諦めたくなかった。それがノノリリの帰る場所で、ラルクとの約束の場所であったから。
なにより、勝てると信じていたからではないか。これが私の結論です。
なにやってんだ、ノノ。
痛いことや苦しいことをありがたがるなんて、馬鹿みたいじゃないか!だけど、それが人間ってことなんだ。
強さは体の大きさじゃない!心の力だ!そうなんだろ、ノノ!それが、努力と根性だ!
本来の動力源を宇宙怪獣から取り込み、覚醒したバスターマシン19号。ダイバスターから飛び出したバスターマシン7号。
二人が頼ったのはブラックホールといった物理的最高の動力源でも、トップレスという未知の動力源でもない。努力と根性、すなわち戦闘経験値ではないか。

第3話にてバスターマシンの目覚めについて描かれました。90番代まで続くバスターマシン等の目覚めには、みなチコの決意と同じくらいの思いが込められているのでしょう。
そしてディスヌフの落書きに込められているように、歴代パイロットたちもまたそれぞれの想いを背負って戦ってきた。
戦闘経験値はそんな彼らの思い、努力と根性の塊。

超巨大ブラックホールの動力源へ、二人は歴代パイロットたちの努力と根性で立ち向かって行ったのです。
イナズマダブルキックは、12000年分の努力と根性が詰まった人類の最終兵器と言えるではないか。

本当の力はブラックホールでもトップレスでもない。人類の思いなのだ。それがラルクのセリフに詰まっている。

まとめ

バスターマシン7号はノリコとカズミへ「おかえりなさい」を伝えるための努力と根性で生まれたマシンであるという確信。
なぜエグゼリオ変動重力源が敗れたのかという疑問。
この二つが繋げられたのがこの結論でした。

SF的に言えば、7号のブラックホールを産む出力と19号の学習データによるサポートの合わせ技で人類は守られたのでしょう。
しかしこの作品の伝えたいことはそんなことではない。12000年の努力と根性によって、人類は何もかも諦めずに勝つことができた。

フラタニティの戦いはそんな努力と根性の一部です。無駄などでは決して無いものだったと私は断言します。

努力と根性にまつわる話、ノノとラルクの話についてもっと語りたいところですがこちらが詳しいので割愛。

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「トップをねらえ2!」第3話 チコサイエンスについて

トップをねらえ2!という作品を去年に知り、大変に感銘を受けております。なんの縁なのか今年はトップをねらえ!シリーズが劇場公開されたこともあり、今私の中で最もホットな作品になっています。
あまり騒いでいるものだからフォロワー諸氏も観劇してくれているようであり、毎日とても嬉しいかぎり。

さて、この作品。とても面白い作品で、中でも第三話についてはそれはもう、とんでもないほど好きになってしまい一時期狂ったように見ていました。劇場公開では二回見て二回泣いた。
もう本当にね。語りたい部分が特段に多い。もう一回記事にしてしまおうということで久々にブログを立ち上げています。


※↓以下微ネタバレあり↓

トップをねらえ2!について

トップをねらえ2!は「2」というだけあり前作トップをねらえ!とリンクした点もありますが、監督や作風、ストーリーの趣旨などもずいぶん変わったものになっています。それでもトップをねらえ!らしい要素を大げさなまでに拾っているのが今作の面白いところですね。

おおまかに、今作は宇宙パイロットに憧れる主人公ノノとバスターマシンと呼ばれる兵器を操り宇宙怪獣と戦う超能力者「トップレス」の少年少女たちの物語です。
トップレスは子供のうちにしか発現せず、彼らにしかバスターマシンは動かせない。そんな才能に恵まれた子供たちと努力と根性で夢を追いかけるノノがストーリーの主軸になっています。思春期の全能感が大好物のオタクに非常にオススメです。

さて本作はそんなストーリーになっていますが、今回語る第3話に関しては本筋から外れていると言ってもいいでしょう。総集編では丸々カットされているほどです。
不出来か?と言われるとそんなことはまったくありません。公式資料集にて「シリーズ全体のテーマと三話の内容が同じだから」「単独の映画になるほどのボリューム」とさえ書かれています。
私もそう思う。トップをねらえ2!第3話は最高だ。

第3話についてざっくり

第3話に出てくる宇宙怪獣は木星急行。太陽系周辺を楕円軌道で周回し、90日周期で木星周辺を通過する大量の群れです。これらを退治するため、トップレスたちが木星に集まり作戦に挑むというのがおおまかなあらすじです。

今話はメインキャラの一人、チコ・サイエンスというキャラが主人公になっています。
メインキャラ、とはいうものの実際のところ彼女に目立った出番があるのは今話くらいなもの。これは前作のメインキャラのユング・フロイトが似た立ち位置なのでそれを踏襲したものでしょう。

冒頭はチコが単独行動に走って宇宙怪獣の群れを一気に退治して撃墜スコア一位を目指そうとするも失敗。バスターマシンを大破させるシーンから始まります。
この失態により木星急行の殲滅作戦にあたりバスターマシンが一機足りなくなってしまったが、新造されたバスターマシン「キャトフヴァンティス」が到着。新たなバスターマシンのパイロットになろうとチコとノノは意気込みます。

そんな中、病院で暮らす子供たちがトップレスであるチコに対し「雪を降らせてほしい」とお願いをします。しかしチコはこれを断じて聞かず。安請け合いしようとするノノを張り倒すまでの苛立ちを見せます。
トップレスにより全人類を幸福と繁栄に導くことをここに誓います。
そんな宣言に怒りをむき出しにするチコの心境は果たして……。
というストーリーです。見てない人類は今すぐ見ろ。アマプラレンタルで見れるぞ。3話だけ見るのも大いにありだ。

※↓以下重大なネタバレあり↓






















チコが気付いたこと

もう全員見た前提で話すがキャトフヴァンティスの目覚めからの流れヤバくないか????????????????

ええ、ほんまに。
チコが何に怒っていたのかここで解明される。チコは昔の自分に怒っていたんです。
宇宙放射線病の子供に「一緒に雪だるま作りに行こう」と”出来もしない約束”をして失望させてしまった過去の自分が大嫌いで、それを否定するべく「トップレスなんて無力だ」と言うためにスコアを稼ごうとしていた。トップレスなんて大嫌いの意味がとんでもないことになってしまったが?????

彼への思いはピアスとして残っている。どんなにスコアを稼ぐチャンスだろうとピアスを拾いに行ったあたりからもその思いの大きさは推して知るところですね。

そんな現在のチコへ、ノノは例のポーズで告げます。
「自分を信じることが出来ない者に、バスターマシンは力を貸しません」
バスターマシンは決して、自分を否定するためのものではない。自分を傷つけ続けるチコをノノが見抜いた瞬間とも言えるでしょう。自分を否定するためでないのでならなんのために乗るのか? その答えは、チコがキャトフヴァンティスへ語り掛けています。
ちなみにこの一連のシーンの意味を知るための副読作品としてトップをねらえ!第五話を勧めます。

涙とともに自分の本心を吐露し、チコがピアスを捨てるシーンはそれはもう素晴らしいシーンです。このシーンは過去の切り捨てです。過ちを乗り越える覚悟をチコは決めたのです。

そしてキャトフヴァンティスはバスタースマッシュを放つ。チコはその最中で過去の追走を体験し、「似合わない」と彼が笑った真相をようやくここで知ります。そうしてアホウドリがはしゃぎまわってこう言うのです。
「この雪だるま! こーんなに優しく、笑ってるんですよーー!!」
泣くだろこんなん。
ピアスじゃないから似合わない。あの木彫りのアクセサリは雪だるまのパーツだったのです。
宇宙放射線病の彼は最初から、一緒に雪だるまを作ろうとしていたんです。一緒に外で遊べることを楽しみにしていたのか、いなくなっても一緒に作れるように残していたのだろうか。いずれにせよ、チコが否定しようとしていた幼い言葉で彼は未来を見ていたんです。

そしてチコは笑顔を見せます。
チコは過去を否定するでも、乗り越えるでもなく、受け入れることが出来たのです。

四話以降のチコはノノとラルクの二人の仲に寄り添い、予知能力に長けた自らの適性に沿った司令塔という役をこなすようになります。前に出てスコアを稼ぎにいった自分を否定してきた今までとは違う、自分を信じた役目を果たそうとチコが変わっていくのです。
なんでもないはずのシーンが途端に全てハードパンチとなってこっちの感情を揺さぶってくるんだけど俺はどうしたらいい???????? これもユングフロイトの踏襲だな?????????
早くチコ・サイエンスから解放してくれ。


戦闘経験値がないキャトフヴァンティスが放つバスタースマッシュをコントロールするのはチコの思いと力でしょう。チコの得意分野は予知。マイナス1兆2000万度の特異点の中で過去との対話を可能にしたのはその辺りが関係しているのかもしれません。ちなみにこれは嘘です(最後の方を参照)。

第3話における子供と大人の対比

トップをねらえ2!が全話通して描いているのは才能あふれるトップレスの子供たちと大人の対比です。
たとえば第1話ではノノにデレデレしながらからかう情けない大人たち、第2話では大人としてプライドを見せるハトリ大佐などがトップレスらの比較対象として出てきます。

第3話ではどうでしょう。私が思うに、ノノ+病院の子供たちとチコが対比になっているように思えます。

パイロット候補としてライバルになった二人ですが、その感情は対照的。
ノノは終始はしゃぎっぱなし。宣誓式でのお姉様の様子を見て目を輝かせ、バスターマシンのパイロットになれるかもしれないと駆けまわり、子供たちのお願いに「かわいい!」と嬌声を上げる。
この話の作画では瞳がまんまるのノノがめっちゃくちゃに多い。かわいいね。カシオも「ノノちゃんは和むなぁ」なんて呟いています。とにかくピュアで、前向きに生きているのがよく伝わってきます。子供らしいですね。
病院の子供たちも同じくでしょう。「雪を降らせてほしい」「降ってきたらとっても綺麗だと思う」なんていう三人らの願望はとても可愛らしいものです。

一方でチコ。皮肉を言うわ、ぶつくさ文句を続けるわ、とにかくチコは態度が悪いに尽きる。子供たちの夢やノノの希望を一蹴し、スコアという数字を追い求めているサマはとても現実的です。

しかしチコが大人か?と言われればそんなことはまったくないでしょう。
そもそも開幕から勝手な行動でバスターマシンを壊しておきながら駄々をこねる始末。その後、舌打ちするシーンもあればドアを乱暴に叩くシーンもある。怒りに戦慄く場面は何度あったでしょうか。
見た目通りのわがままなガキ。私が3話を初めて見ている際の印象は最悪なものでした。

ノノ達は素直な子供チコは生意気なガキという構図になっていますね。しかし先述したチコの気付きを踏まえると別の見え方ができてきます。

4話以降のチコは極めて大人です。自分が前に出るのではなく、最年少にしてノノとラルクのお姉さんのようにすら見えてきます。それはやはり3話があったからでしょう。
かつて自分が持っていた素直な心を肯定できるようになって、チコは大人になったのです。

となるとどうか。3話の構図はノノ達は大人になるためのモノを持っているチコは失ってしまったではないか。
ズレた発想でしょうか? きっと最終話まで見た人はそう鼻で笑うような結論ではないでしょう。ノノリリが特異点を輝かせることが出来たのは愛と努力と根性があったからです。ノリコがトップ!最終話で笑ったのもそうです。それならばチコが3話ラストシーンで笑えたのも、大人になれたのも、似たようなことだと私は思うのです。

まとめ

第3話がシリーズのテーマを全て内包しているという話にはすごく納得が行っています。
だってチコは思いを受け取って成長できましたから。これはとてもトップをねらえ!らしい話で、受け取ったものを大事に心にしまって子供から大人になっていくという面では実にトップ2!らしいところでもあります。

この話まででチコがピアスをつけていることと、この話以降でピアスをつけていることは全然意味が違うんです。早く3話にどっぷり浸かってその他の話すべてのチコ・サイエンスで大ダメージ受けるようになれ。そういう呪いを込めた記事です。

拍手[3回]