【感想】アイカツ!×プリパラ THE MOVIE -出会いのキセキ!-

出典:アイカツ!×プリパラ THE MOVIE -出会いのキセキ!-ホームページ
劇場版アイカツ!×プリパラ(通称:カツパラ)を見てきました。
この映画はすごい。普通同時期にやっていて同様の商業方式で同じコンセプトでバリバリの競合相手同士でコラボしましょうとはならないだろ。実際にコラボすると聞いては「えっマジ!?」という驚きよりも先に「どうやってそうなった????」が来た。マジでどうやってそうなったんだ。
しかし映画を見るにあたって二つだけ懸念があった。
まず一つは私のプリパラ知識の不足である。アイカツは人生を変えられただけのことはあり全ての回を二回以上見ているのだが、プリパラについては2クール目と2年目の一挙放送をパラ見しかしていない。つまりキャラと曲のことは知っているが、細かい話まで分かるかといわれると微妙だ。
まぁこれはどっちかといえば些細な問題である。重大なのは二つ目。
私にとってアイカツは最後の劇場版作品であった「アイカツ! 10th STORY 未来へのSTARWAY」で完結していることだ。
いやだって、終わっただろ!!! こっちは歌唱担当卒業のアイカツ武道館に行って最後を見届けてソシャゲのフォトカツもなんだかんだサービス終了までちょいちょい触ってその数年後に氷の森聞かされたんだぞ!!!アイカツは完結しただろ!!!!
ありがとう でもおやすみ 寄り添うように流れている 色褪せない宝物が 流れている 氷の森劇場にてこの曲を聴いた時から、私にとってアイカツの思い出はすべて大事だけれどずっとしがみ付いているものではなく、大事に心にしまいながらさよならを告げて前に進むためのものである。
アイカツ! 10th STORY 未来へのSTARWAY EDテーマ 氷の森より
ちなみに私はあまりに振り返りたくないために一度も氷の森を聴きなおしておらず、劇場で聞いたときは情緒がおかしくなって夜の道路で泣きながら帰った。相当不審者だったと思う。
まあそんなわけでアイカツに再度触れることは躊躇われていたのだが……
@かたもちさん
カツプリヤバいです。
プリしらでも全然心おかしなるんでまじで見てください。
— panon (@panon.bsky.social) 2025年10月15日 8:17
これは「アイカツ!を見ると人生が変わる」という過去の私の布教の影響でアイカツを見たオタクどもである。この二人だが、布教した私本人がまあいろいろあって距離を置いたというのにドハマりしてアイカツを追い続けていて結果的に私よりおかしなことになってしまっている。ぱのん、かたもち
あんた達と出会わなければ俺は
こんなアイカツ狂いにもプリパラ狂いにもなることはなかったぜ
ありがとうな
— まつば (@cafedematsuba.bsky.social) 2025年10月15日 15:30
そんな二人からこう、映画を見ろという圧をかけられるわけである。うるさいので一回行って黙らせるためにさすがに忍びないと思ったので見に行くことを決めた。
というわけで自身の七面倒なオタクの心情を取っ払い、観念して見に行ったのが今日である。
結果的に言うとめちゃくちゃよかった。
以下セトリネタバレ。
M1 START DASH SENSATION
SDS!!!!SDS!!!!!真中らぁらがSDS歌ってる!!!!!!ストーリーの前振りより先に楽曲をぶちかましてくる。う~ん、劇場版アイカツ伝統の掴みである。本当にこれやられるたびアイカツの映画見に来たなぁという気持ちにさせられる。
しかし今回はアイカツだけではなく、プリパラの映画でもある。ではそんな大事な映画の最初の楽曲をどうするのか……僕が制作陣だったら会議中「スタートダッシュセンセーション!!スタートダッシュセンセーションです!!!スタートダッシュセンセーション以外ありえません!!!!」と喚く狂人になる。
決して天才ではない少女がトップアイドルになるまでの道のりを現した大事な楽曲で、始まりにふさわしいタイトルを関している……こんなのスタートダッシュセンセーション以外ありえません!!!!つかみはスタートダッシュセンセーションです!!!!!
お久しぶりぶりブリ大根のあかりハニーの歌声にも感動したが、やはり度肝を抜かされたのはらぁらがSDSを歌っていることだ。しかもなんか……頭身が高い!!!プリパラさんがアイカツさんに合わせている!?!
これはこの後、全体的に感じたことだ。例えば振り付けについて。プリパラでは人間に近づけることよりも派手に動かすを優先しているようで、首の動きなんかが機敏なイメージがある(例:太陽のフレアシャーベットの『華やかに踊りましょ Proto planet』の部分、黄木あじみの動作すべて)。
そういった動きは少ないし、アクの強いギャグもドロシーの我の強さくらい。なにより黄木あじみは出禁になってるし。どちらかというとアイカツ側に合わせているような雰囲気がある。こういった調整もコラボでは必要なのか、と素直に関心した。
かといってプリパラ味が消えているというわけは決してなく、各キャラそれぞれらしさを見せてくれていて、今作はかなり細かく入念に調整されている。素晴らしい……なんて素晴らしい作品なんだプリカツ。こんな素晴らしい作品は襟を正して見なければ制作陣に失礼だ。
私は心して今作を見る姿勢を整えた。
M2 ま~ぶるMake up a-ha-ha!
ンンン゙ン゙ーーーーッ!!!!!!ひなきちゃンンン゙ン゙ーーーーッ!!!!!!!新条ひなきが可愛すぎる!!!!!!!!!!!!
楽曲が始まってひなきちゃんが見えた途端4割くらい意識がホワイトアウトしていた。
ま~ぶると言えばらぁらとみれぃという噛み合わない二人が神アイドルを目指すにあたって歌い続けた楽曲である。ゆえに正直イントロが流れてきて「え!?いいの!?」となった。え、みれぃさん開幕に別の女と歌ってたらぁらさんへの当てつけですか?”!?”?” ほならええかぁ…。
いやまぁそんなことは頭の片隅でしか考えてなくて、正直新条ひなきが可愛かったこと以外記憶にない。
ひなきちゃんというキャラは非常に多面的なキャラだ。幼い頃から芸能界に関わって現場にも慣れている、けど空気を読んで無難な選択しがち。元気いっぱいに努力を怠らないが、思うような結果が出ず実力に不安を感じたり……。普段は明るくふるまってくれるが、掘り下げ回ではその心の奥底が垣間見えるような厚みのあるキャラだ。
そんなひなきちゃんのまた新しい顔が見えた。可愛い水着ではしゃぐように踊るひなきちゃんである。可愛すぎる!!!!!!!!!!169話ひなきミラクル以来の衝撃!!!!!!!!!!!オオオォォォォオオオオオオーーーーッッッツ!!!!!!!
頭がおかしくなるかと思った。過去に骨折したときに医者に無理やり骨を嵌め直されて気絶しそうになった時並みの出来事だった。このひなきちゃん見るのに映画代使ったといっても過言ではない。
M3 チュチュ・バレリーナ
三人?!?!???!?!?!?チュチュ・バレリーナという楽曲はアイカツの二人組ユニット「ダンシングディーヴァ」の楽曲であり、当然劇中では二人でしか演じられていない楽曲である。それを……三人!?!??
いきなり無法をかまされてしまい一体制作陣はこちらをどうしたいのか分からなくなって海外ミームみたいな顔になってた。
そもそも、あろまとそふぃが同じチームなこともないだろ!!!なんなんだこれは!?
ここで目を見張るのはそふぃのアイドルオーラである。
鍵ィーーーーーッ!!!!鍵鍵鍵鍵!!!!!鍵ィイイイイ!!!!!!!!!!
そう!解放乙女ヴァルキュリアじゃな! 北条そふぃの超重要メイキングドラマをこんなさりげない形で仕込んでくるなんて誰も思っていない。巧妙で、さりげない。テレビリモコンのボタン押したらいきなりスピーカーから毒吹き矢が飛んできたくらいのさりげない過剰火力だ。これは恐ろしい作品だということをここでようやく理解した……。
M4 恋するみたいなキャラメリゼ
堂島ニーナの新録!?!??!?!堂島ニーナはアイカツ4年目に登場し、番組の終了にともない登場機会に恵まれずにいたキャラだ。(楽曲披露がないキャラ、アニメ登場が叶わなかったキャラなどもおり、ここは非常に悲しい……)
そんなキャラの出番があるだけでも嬉しいのに新録!?!?ある意味一番のサプライズはここかもしれない。
というか堂島ニーナがさぁ!!!そもそもアイカツ中でもキャラにそんなに絡んでないんだよ!!!!多分まどかと凛ちゃん初対面だぞ!!!!そんなニーナちゃんがめっちゃ可愛いCGで歌ってさぁ!プリパラキャラとの絡みで元気そうでさぁ!!!そんなんこんな機会じゃないと見れないだろ!!!!!
すみません、堂島ニーナについて語りすぎました。でも元気に主張激しく動いているニーナ見れたのに感動したんだよ俺は……!!
しかも楽曲が恋するみたいなキャラメリゼである。ここねちゃんはもちろんのこと、みかんとガァルルとニーナちゃんがかわいい空間を形成している。みかんめっちゃ似合ってるしガァルルも……ガァルル!?!?!
えっガァルルってこんなに立派にアイドルのダンスできるようになったの!? えっ何?!?!?うまくアイドルできなかった子たちが今輝いてるのか?!!?うおおおおおおパラカツ最高!!!!!
というかこれも何気に四人でやってるな??????やりたい放題か?
M5 コノウタトマレイヒ
すごいドストレートなコラボ来て逆に驚いた。「ふわりとののリサでステージやりましょう!」ってだいぶ早い段階で決まりそうな並びすぎる。新入生のののリサとふわりさんでは実力差ありすぎて大丈夫か……?となったが曲調もあいまって非常に楽しそうでよかった。あんなはちゃめちゃダンス踊れるんだののリサ。ののリサというキャラは北海道の農家出身で朗らかな良い子たちなのだが、それに反してガーリッシュなドレスと曲を歌っている。実は普段のキャラ性にあった曲を歌うのは今回が初…? 前からこんな子たちだとは知ってはいるけれど、実際にステージで見せられるというのは逆に新鮮。
なんというか、変化球続きだったところに急にストレート投げられて反応できないみたいな現象が起きている。変化球を投げられてから10年なので余計に体がついていかない。
でも三人ともかわいいね~~~~~~~~~~。ののっち歌唱時の天音みほボイスとリサっぺ歌唱時のななせボイスの供給助かる~~~~~~~。
M6 純・アモーレ・愛
純・アモーレ・愛って二人で歌っていいんですか?!?!??!?紫京院ひびきと?!?!二人で!!?!??!?いやいやいやいやいや無理だろ。え、大丈夫?これ本当に大丈夫なんか?よりによってまほちゃんなんてガチ恋勢いそうなキャラと?????? 私がパラ側のオタクだったら穏やかじゃないと思うが。どうするよ、今すぐ神崎美月呼ぶ?
普通のコラボ制作ならビビッてこの曲は選ばないだろ、だって怖いじゃん!!!アイカツのあかりジェネレーションにおいて明確な最強ポジっていないじゃん!!!!でもそこはカツパラ制作陣、頭アンダルシアの風なのでこう叫んでくる。「紅林珠璃なら大丈夫です!!!!」
紅林珠璃、それはあかりジェネレーションの誇るジョーカー。
時にみんなを引っ張り、時にキャラを爆発させみんなを戸惑わせ、とにかくたくましいキャラだ。時に情の弱さを見せることもあるが、それも珠璃の魅力。このキャラはとにかくなんでもできる。
恐ろしいのは珠璃が一番力を入れているのは女優であり、にも関わらずユニットのセンターを務め上げるくらいパワーを感じることだ。作中で特別に持ち上げられているわけでもない。それでも、彼女の力強さには妙な説得力がある。そう。言うなれば、天才なのだ珠璃は。しかしそれもこの映画を見て初めて気づいた。
紅林珠璃が紫京院ひびきのお眼鏡に適うに相応しいのは当然のことであった。
「上がりましょう!」(変なダンスしながら)これはもう、必然だったのである。紫京院ひびきと紅林珠璃が組むのは当然だった。
「君からは天才の匂いがする。なにより変な語尾がない」
これだけでも平服したくなる気持ちがあったがステージ内容もとんでもねぇ。紅林珠璃のことはそりゃあもう好きだが、珠璃ってこんなに素敵な女性として踊れるんだ……とびっくりした。アイカツ!を見てきたオタクとしてはエスコートされる珠璃というものは完全に想像の埒外である。なんというか、脳破壊の疑似体験ができた。
というか純・アモーレ・愛って二人振付ないよね???? インストールもクソもないけど珠璃もしかしてアドリブ?????? やっぱ天才だね珠璃???????????
M7 Chica×Chica
あのステップ…!Chica×Chicaだぁああああああ~~~~~!!!!!
あの刀裁き……!
まど凛のセリフを聞いた瞬間に暴れる患者になっていた。隣に元女児の方がいたからアイカツおじさんの意地で耐えられた。単なる異常オタクだったら耐えられなかった。
他所のユニット曲でセンター張る東堂シオンは面白すぎるが、まぁギリギリこういうことやりそうな人ではある。奇しくもひびき天才と見出された紅林珠璃とシオンが交代した形なのは面白いが、すでに紅林珠璃を天才とみなしている己が一番面白い。パラカツに頭をいじくられている~~~~。
シオンの歌声といえばこの圧である。こんな圧の強いChica×Chicaは東堂シオンセンターじゃないと聞けない。この曲は本当に好きで……ライブなんかでもこの曲が本当に楽しみで……こういうサプライズ込みで好きな曲が聞けるのは非常に幸せだな……。
紅林珠璃もとい天音みほボイスでは歌声がセクシー属性強めでかっこいいのだが、シオンさんは凛々しくて本当に刀が似合う曲に仕上がっている。センターの存在感すげぇ。
え、いや普通にこの曲やってくれたのがうれしすぎるな?????俺Chica×Chica大好きだったんだな……。
M8 Lucky train!
ああああああああああああああ多人数ラットレああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!初めまして!!!僕は多人数Lucky train!の亡霊!!!!!
アイカツ武道館で浴びた全員歌唱Lucky train!が忘れられずに亡霊としてさまよっているよ!!!!!
そう。Lucky train!という楽曲は圧が重要なのである。ゴリッゴリのディスコミュージックである本ナンバーはこちらの脳を揺さぶるような音圧があってこそ相応しい。だからののリサにさぁ!!!ウェスト姉弟がさぁ!!合わさるなんてさぁ!!!最高だよねぇ!!!!!
正直ののリサはもう出ちゃったからこの曲やらないと思ってたので、ドロシーに続いてののっちが手を挙げたあのシーンで「おっ!?!まさか!!?!」となり、イントロが始まった瞬間おわ~~~!!!!!となった。これでもう成仏した。
これからはののりさ+ウェスト姉弟Lucky train!の亡霊として生きていく。全員歌唱Lucky train!の亡霊も仲間が増えてうれしいと喜んでいる。
M9 でび&えん
え、まど凛? フレンズ? いやなんだこの背景……?と思ったその瞬間には手遅れ。カツパラ制作陣の無法にひき殺された。いやまど凛楽曲乗っ取ってるやないかい!!!!!!!!
すごい。もはやプリパラさんの楽曲をプリパラさん抜きでやってる。こんなおかしなことしようとは普通誰も思わない。思わないのだがカツパラ制作陣はネジが飛んだ判断をしだすためこのような事態となっている。
エンジェル星咲花那とデビル松岡ななせ~~~~~~~~~~~~!!!!!!!!!星咲花那のエンジェル歌声と松岡ななせのデビル歌声が聞けるのはカツパラだけ!!!無法ものでありがとうカツパラ制作陣~~~~~~!!!!!
実はまどかと凛は仲良しでありながらユニットも組んでいなければ二人だけの楽曲というのもない。またもや、ではあるが今回のような機会は非常に貴重なのだ。それも、こんな激しく関係性を感じさせる楽曲で……?
フォトカツですら実装されなかった二人の楽曲をここで実装させることあるか?????制作陣の中にまど凛の亡霊がいたとしか思えない。しかもこの亡霊、よほど大暴れしたらしくED映像では立場が逆転してデビルまどかとエンジェル凛のイラストが登場している。いくらなんでもやりたい放題なのでバンダイは除霊のために霊媒師を呼んだ方がいい。
M10 Passion flower
ひびきさん脳を紅林にやられた???????やばい。紫京院ひびきが紅林珠璃に強火で焼かれている。
いやまじめな話、トリコロール以外の人間をひびきがここまでリスペクトしているのは驚きである。自らをバカと認めたひびきはこんなにも変わったのだろうか。ここまで変化があるとなるとプリパラ三期以降が気になってきた。
でもファルルとふわりという子がいながらこんなこと許されるんですか…?
でもそこは紫京院ひびき、さすがである。センターにいながら低音で二人の歌声を支えるという役割に準じ二人を大事にする姿勢を見せてくれた。し、紫京院ひびき……? お前、そこまで人を支えることができるように……?え、俺が見ていない紫京院ひびきにどんな変化が???
三人のPassion flowerってかっこいいな……。ステップがさ…。
M11 Realize!
関 マ ゲ ド ン 爆 誕なんか、関西組……プリパラキャラと絡んでる時のほうがイキイキしてないか……? エネルギー量が釣り合っているというか……みやびちゃんも派手に稽古しだしてたし……。
後から登場した新キャラ特有のパワフルっぷりでやっとエネルギー量がプリパラ側に追いつくのかもしれない。
楽曲を聞いたことないと思ったらプリパラ三期OPだったようだ。えOPをこのメンツで!?!? に、ニーナちゃん……? なんかめちゃくちゃ高待遇じゃないか…? あまふわもだしガァルマゲドンも……そんな主役みたいなことを…?
え俺はそんな重大なことも知らずにこの楽曲を!?!?!?
しまった、知らない曲だから正直ノリ遅れていた……みやびちゃんがもうフリフリコーデにすっかり慣れてしまっているのに気を取られていて……。ちょっとパブサしたらみんなザワついてるのに俺だけついていけていない。そんな、ジークアクスでファーストの話分からない人ってこんな気持ちだったんだ。
今からでもパラ見たほうがいい気がしてきた。
M12 Make it!
SDSに対するきれいなカウンターである。いや~~~~~~ここで改めてフィッティングルーム出してくれるのがさ……。200回近く放送されてきたこのアイカツシステムの起動を見るとね、どうしてもワクワクするんだよ。体に染みついてるから。
そこに「コーデの数だけマイチケをスキャンしてね!」が加わる。いまさらながら、この映画がプリパラとアイカツのコラボであることをしみじみと思わせてくれる。
そこに大空あかりさんのMake it!である。オタクは死ぬ。
大空あかりさんが「自分らしさが一番でしょ」「憧れのままじゃイヤだから」「夢はもう夢じゃない」と歌うのは文脈が乗りすぎである。これもう実質オリジナルスターとShining Line*とドラマチックガール披露しただろ。
文脈が乗るのは大空あかりのこれまでに対してだけではない。アイドルの輝きで奇跡が起きると信じている二人が改めてこの歌を歌うのはもはや決意表明である。みんなが不安がる中で真っ先に声を上げるのが真中らぁらである。大空あかりもまた、当然のようにアイドルの光を信じている。彼女は誰よりも輝いているアイドルを見てここまで来ているのだから。もう、この構図が、その、大空あかりの光が強すぎて……。大空……。
ちなみに話ずれますが、こういう時に大丈夫と言い切ったりせずに心配そうにする紅林珠璃の弱さが好き……
どう考えてもこっちが勝手にいろいろ考えているだけなのだが、Make it!ってこんなに大空あかりだっけ……?
M13 ハッピーチューニング
いよいよ来たルミナスとそらみのステージ。まず思ったのがビジュアルが揃いすぎている。ひなきとみれぃは言うまでもないが、スミレちゃんとそふぃもかなりシルエットが似ている。その分際立つのがあかりハニーとらぁらである。すごい、こんなにWセンターを際立つほどそろうことあるんだ。もしかしてこのアイカツとプリパラのコラボって……必然だったんじゃねぇか……?
両作品は似たコンセプトと前述したが、実のところこの二つの作品は大きく異なる点がある。
それはアイカツはアイドルは「努力し、選ばれた者がなれるもの」としているのに対してプリパラは「誰もがアイドルになれる」としているところである。
その違いはこの映画の中でも真正面から描かれる。そらみの三人がスターライト学園に赴き、合同トレーニングを行うが普段から当然のようにトレーニングしているルミナスには追いつけない。一方でルミナスはパラ宿に来てその夢のような世界に驚いている。
このように同じアイドルアニメでありながら、両者の考え方はまったく噛み合っていない。
それは肝心のクライマックスで不和を生むのでは?と思っていたが、予想の真逆である。
アイドルたちが思いを乗せてカードとプリチケをかざす。ステージに向けてアイドルの光を届けているシーンで、この演出自体が奇跡だと感じた。
誰もがアイドルになれるというのは、誰もが光を届けられるということ。努力し選ばれた者だけがアイドルになれるというのは、その光にどれほどの力があるのかを示してくれるということ。
あのシーンでアイドルたちが見せた光は、誰もが奇跡を信じて、奇跡に向かって力を振り絞ってくれている。そんな風に受け取れた。アイカツとプリパラ、両方の光である。
この二つの作品が一緒になっただけではこうはならない。両者の良さを認め合い、手をつないで生まれた奇跡。だから曲名がハッピーチューニングなのだと後になってから気付いた。
まさしく、奇跡はいまステージの上にあった。すごい楽曲だこれは。
というか学園マザーが自分のドレスのカードかざしてるの……アイドルだった自分を大事にしていて……氷の森……。
いや……よかったですね。
正直行くの相当渋ってましたけど行ってよかった……。新条ひなきはかわいい……。
この映画も私の大事な氷の森としてしまわれることでしょう。アイカツはやはり、私の大事な思い出で今はプリパラもそこにつながってくれている。
見る前と変わったことが一つだけあって。ちょっとだけ、あまり頑なに振り返らないでいるのもよくないかもと思いなおしました。聞かずにいたアイカツ楽曲を聞くとやっぱり元気が出るし、ストーリーを振り返るとやっぱ好きだなぁと思える。それって別に悪いことなわけないじゃんね。
明日からはちょっとばかりアイカツ!曲を聞き直してみようかなと。そんな風に思いました。
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