五行思想です。木火土金水のアレです。CCさくらや遊戯王なんかにも出てきますね。
東方にも結構関係がある思想の一つです。パチュリーの魔法にはもろに五行要素がありますしね。まぁ七曜なので少し違うと言えば違いますけど。

五行思想っていうのは、それぞれ五つの属性が色んなものを象徴していて、それぞれに相性があるという考えです。図書館でそういう思想について書いてある本を読めばより理解できると思います。まぁこういう民俗的なことが書いてある本って難しいものだけではなく、胡散臭いものも混じっているので読み始めにちょうどいいモノを探すのが結構大変なんですけども。
各属性が象徴する色やモノを図にしてみました。金は分かりづらいですが白を表します。
”相生”というのは別の属性をより強くすることができる関係です。例えば木は火をより強くしてくれます。これは木材が火の燃料になることからイメージしやすいでしょう。
”相克”は反対に別の属性を弱める関係になります。図のように水は火を弱めるという関係になっています。
さて、図を見た時点でだいぶ東方要素を感じられる人もいるでしょう。
たとえば木が表すものは春。天空璋で言えば春は霊夢やあうんの属性です。とすれば彼女らは五行で言えば木属性に該当すると言えるでしょう。というか、萃夢想のパチュリーの五行診断で言えば霊夢が木属性であることは明らかです。霊夢に勝つのに有効なのはワサビ(=辛み=金)と発言しています。
また”魔理沙が水属性である”ということはあからさまと言えるくらい表現されていますね。パチュリーの診断以外にも香霖堂でも憑依華でも言われています。緋想天の天候も”霧雨”ですからね。
で、彼女がよく使う炎・光がどこに属するかといえば火属性なわけです。先述の通り水→火は相克の関係になるため相性が非常に悪いと言えます。布都が「難儀な奴」と言うのも納得ですね。
しかも面白いのが水→木が相生の関係になっていることなんですよね。つまり魔理沙が霊夢を強く、というか際立たせている。ここら辺に一生霊夢に主人公として勝てないんだろうなぁという関係が垣間見えます。
五行を通して見ると、神主さんは魔理沙をいじめているようにも思えますね。まぁ私も創作で魔理沙をめちゃくちゃいじめる予定なんですけども。
なお、各属性がつかさどる方角はそれぞれ木は東、火は南、土が真ん中、金が西、北が水となっています。字で示せば以下の通り(図を作るのが面倒)。
水
金 土 木
火
つまり霊夢は東を示す属性を持っているわけですね。東方の主人公にふさわしいと言えるでしょう。
さてさて霊夢と魔理沙以外にも五行で考えられるキャラはいるわけで。
パチュリーの五行診断は他のキャラでも結果が出ています。咲夜・妖夢は金、紫は土、アリスは木だそうです。
以下より、考察というより私の想像と呼ぶべき文章が増えます。
神主さん的には金はゴーイングマイウェイな属性なのでしょうか。萃夢想の時の妖夢って…。
まぁ萃夢想に限らず、妖夢はどの作品でも若干視野が狭いというか決まったこと以外しないみたいなところありますしね。咲夜については言わずもがな。絶対人の言うこととか半分も聞いてないですからねあのメイド。
自己完結気味なキャラが金属性と考えると、神子・天子などの偉そうなキャラも金属性な気がしますね。映姫さまとかも。新キャラで言えば八千慧とかもそれっぽい。
土属性の紫で言えば兎にも角にも胡散臭いというイメージがありますが、これはあまり属性に関わっている気はしませんね…。季節の変わり目=判然としないと考えれば関係ないこともないか? それよりは「母なる大地」なんて言われるくらいですし、幻想郷の管理に積極的な部分に繋がっている気がします。他キャラだとさとりとか聖とか土属性かも。
まぁ五行的になんであろうと私は紫が大将気取りのかまってちゃんであるという思想を崩しません。八雲紫に騙されるな。
さてアリスが木属性であることには、霊夢と若干気の合うあたりからすごく納得が行きます。
木属性の性格は…ダウナー系とでも思えばいいでしょうか。ネガティブなわけではなく、比較的落ち着いていて動じない人。こんな感じ? 木じゃないけど「徐かなること林のごとく」って言いますしね。信玄公の風林火山は孫氏の兵法から来ていますのでちゃんと中国思想である五行とのつながりはあります。テキトーに言っているだけではありません。
まぁ真っ先に思いつくのがサグメですが、蛮奇とかも木属性に入るでしょうか。てゐとかパチュリーとかの生きることが得意そうな人たちも木っぽい気がします。
んでパチュリー診断では特に該当者がない火属性。
まぁ火=夏=活発という連想で行くならば、天空璋で夏担当のチルノや魔理沙の"表面上の"性格がしっくりくるところです。自信満々で行動的。快活で非常に単純。
案外、輝夜とか火属性じゃないでしょうか。まぁ元ネタで言うならば竹=木なんですけど、割と言うことハッキリ言うイメージがあります。深秘録以降の印象や技のイメージで言えば妹紅もそうでしょう。
あとは布都あたりのバカキャラがまとめてここに入るんでしょう。早苗なんかも火でしょうか。視野の狭さで言えば金ですけど、他人の影響を受けやすい面が金のイメージとは異なります。
最後に水属性です。これに該当する魔理沙は作中描写では活発的ではありますが、設定テキストなどでは内向的な一面が記されています。
「一人で努力している」とか「実験中は他人に近寄って欲しくない」とか、とにかく努力家です。また本人以外の言動から妖怪などの常人離れした力を持つことへの憧れが見て取れます。魔理沙はただの人間である自分に自信がないと考えてもいいでしょう。憑依華での夢魔理沙の主人公コンプレックスは予想外だった。
つまるところ水属性の特徴はこういう魔理沙の裏の顔に関係するのかな~と。いや、唯一水属性って判明している魔理沙が二面性のあるキャラなせいでこういうことしか言えない。外面は火属性的なモノでしょうし。神主はそういう人です。
まぁツラツラ書いてみましたが、ほぼ妄想ですね。でも民俗的な面から見る東方は面白いものですよ。神主の制作はこういう部分が根本にあるはずなので色々通ずる部分があります。
まぁ宗教的なものっていうのは大体のことに通ずるように出来てるものなんですけどね。
[19回]
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ふし幻はこんなことにならないのになぁ、なんて思っています。かたもちです。
ソシャゲと買い切りゲームの違いなんでしょうかね。よく分かりません。
なんの話って、まぁ東方キャノンボールですよ。
私は興味がありませんのでやるつもりは元から無かったのですが、東方関連の場所だったらどこでもキャノンボールの話しているようです。
そんなに話題にするんだからみんなキャノンボール好きなんだなと言えばそれも違うようで。よく分かりません。
私としては荒れ気味な空気が流れて居心地が悪いだけで楽しくはないですね。
さてまぁそんな状況でも一個良いところがあって。
ツイッターだとみんなの二次創作趣向が見れるんですよね。東方宗派とでも言いましょうか。
「別に原作と違くても良くね」とか「解釈違いは楽しめない」とかみんなが言っているので、この人はこういう宗派であるというのが見えるんですよね。
あらかじめこういうことを知っていると後々の会話で齟齬がなくて良いかもしれない。
解釈違いを許す許さないの容認派と原作派がいたり「あっこれ古い二次ネタじゃんwwww」なんてことを言う古典派もいたり、「そもそもゲームが面白くない」と言うなんでソシャゲやりだしたの君派もいます。
多種多様ですね。みんなそれぞれでいいのです。
んで、私が一番共感できるのは特にキャノンボールへ言及してない人たちですね。
二次創作は二次創作。興味ないなら何も言わない。この人たちを神主派とします。
一番平和的でいいと思います。神主派の人たちとは多分東方に関する見方が同じなので、あんまり配慮とかせず東方の話をしてよさそうです。
「キャノンボールに興味を持っているだけで他の興味ない二次創作には全然言及しない人もいるのでは?」と思いましたけど、そういう人とは宗派は同じでも趣味はまた微妙に違う気がしますね。キャノボ、私としては自分視点で東方キャラと会話する部分とかゲーム性の説明を生放送でしかやってくれないところとかなんとなく好かない部分があるんですよね。
はてさて私もまたツイッターではキャノンボール関連について何も言ってないので神主派にと名乗りたいところですが、そのくせこの記事で色々言ってしまっているのはなんだか卑怯なような気もします。
しかしまぁこのブログは秘境なのでセーフです。それに神主さんもポロっと言いたいこと言ってますしね。神主派としては問題なしです。
あなたの宗派はどれでしょうか。
[1回]
まぁまぁ書き残しておきたい部分があり、せっかくなので記事にしてしまおうと思います。
”ヤバイわよ!”ことプリコネのCMのトレスです。この表情がとてもお気に入りで、PCの壁紙画像にしていたりします。
楽しくない時間を過ごして少し凹んでいたのですが、家に帰ってPCを点けたらいきなりこの画像が出てきて少し元気になりました。
キャルちゃんのモーションを担当したのは新schwarz式霊夢。前Verと比べ、正面から顔を見た時にとても可愛く見えるという特色を活かしたかった。
前Verの方が好きだという人もいますが、目の間の長さの好みでしょうか。前Verはもう少し両目間の幅が広くて魚顔っぽく古いアニメっぽく仕上がっています。現Verは幅が狭く現代的なデザインに。
私個人としては髪影と二重表現が素晴らしく、もみあげの長さも調整された現在のVerを強く推します。といっても今は現Verしかダウンロードできませんけど。
今回のモーション作りで意識したのはこの間の記事で書いていたように首で人間っぽさをつけるという点ですね。動きを遅れさせて、素早く動かす!という風にするとなんとなくそれっぽい。
階段打ちにするだけではなく、首を上半身とは逆方向に動かして首に限らず、手先とか体の末端は全部こう動かした方が良さそう。レプティちゃんの尻尾動かすときとかも意識してみようかな。
あと、元のCMをなぞることはせずに作ろうと決めていました。
まずモデルが違うんですから同じようにやっても良くなるとは限らないんですよ。それになぞるだけだと絶対つまんないですし。
そういうわけでどんな感じで動いているかだけを見て、ジャキジャキ作っていきました。今見返すと動作のスピードとか手の軌道とか違いますね。早い動き=キャッチーみたいな信仰が芽生えてきているのでその影響が出ている…。
なぞってはいない以上トレスとは言わず、単純にパクリと言った方が正しいかもしれないですね。なんとなく言葉の印象良くないですけど。
課題としてはペコさん側のモーションですね…。ヤバイですねは一応敬語ということでkaoru式あうんちゃんに担当させましたが、なんか上手くいかなかった…。
なんでしょう。アクターさんの違いからなのか、ペコさんのモーションは”めっちゃモーキャプ!!!”みたいなモーションで全然作れる気がしなかった。「プリコネはハーフアニバーサリー♪」とかの揺れてる動き絶対作れない…。もう良く分からないからヤケクソで作りましたよね。
所詮はまだまだ青二才だということですね。カメラも演出も上手く出来ないのに、一番頑張ってるモーションですらこれです。3DCGは長い道ですね。
<oroknak←さん
まぁなんとおためし動画も目通しているとはガチファンですね…。
そういう方がいるなら尚更にダサいところを見せたくないので色々とカッコつけたいところです。東方MMDはネットの場末になってしまったかもしれませんが、それでも私は居続けますのでよろしくです。
[0回]
この間視聴を完了したので忘れないうちに色々書いていきます。感性が昭和なので推しキャラはサキちゃんと純子ちゃんでした。
-目を引くイカレ具合
ゾンビランドサガは「ゾンビ+アイドル+佐賀」という訳の分からないコンセプトが合体していることから察することができるようにイカレたアニメです。
第一話では主人公のさくら以外のメンバーが正気を失ったゾンビ状態であり、奇行としか言えないライブパフォーマンスを披露し、さくらもヤケになったように頭がイカレた行動をしだすというとんでもないライブシーンをいきなり見せてくれました。
その後もぶっとんだゾンビギャグやシュールな光景を散々見せてくれるイカレたアニメです。
こういうのってとても勢いがあって目を引くんですよね。
インパクトがあるし、退屈しない。だからより深く視聴する。深く視聴すると愛着が湧く。ネジが飛んだ作品というのはこういう部分が強いんですよ。
なにより今はSNSの時代なので話題性が大事です。イカレているものは話題になります。同世代のアニメならSSSS.GRIDMANの立花のふとももがツイッターで話題になりましたが、アレと一緒です。同じくイカレ具合が話題になった例で言えばエグゼイドの壇黎斗でしょうか。
しかしまぁこのアニメの本題はイカレた部分だけではなく、真面目な話も大いにします。イカレ具合はそういったシリアス部分を見てもらいやすくするための工夫とも捉えられますね。
まずキャッチーにする。これは見習いたいです。
-丁寧なキャラ描写
さてイカレたアニメであるゾンビランドサガですが、作った人はドがつくほどの真面目だと思います。キャラの描写がとてもしっかりしているんですよね。
全員本当に特徴が分かりやすく、それが貫かれているんです。
顕著だったのか伝説の昭和アイドルである純子ちゃん。
”破廉恥”や”お茶の間”といった少々古臭い言葉をよく口にし、喋り方から彼女が生きていた時代を感じさせてくれます。”ライブ”ではなく”コンサート”と言わせるだけで昭和を表現するのはそれだけで感動させられました。
こうも一貫させるとなると作り手が設定をしっかり読み込むのはもちろん、キャラ毎に使う単語もしっかり決めて、こういう描写はこのキャラにさせてとしっかり決めていたんでしょうね。
何かにビビる係は愛ちゃんですし、ひどい目に合う係はさくらで、なんか最後に持っていく時はたえちゃん。小言を言うのは(本性が出るのか)リリィちゃん。
みんなが顔芸する中で純子ちゃんは顔が映らないようになっていましたし、サキちゃんは自分がどうケガしても動じないというゾンビの無敵ぶりを発揮していました。そんな中、常に我が道を行く姐さんと誰よりもうるさい巽。
キャラが一貫していると「生きている」と感じられるし、お話に没入感が出るんですよね。
あと創作オタクとしては、こうして徹底された作品を見ているとそれだけで好感度が上がってしまいます。
また、そんな中だからこそさくらの描写が光る。
「ドンくさそう」などと評されるように失敗も多く、しかして派手なジャンプもするしダンスもカッコよく出来る。ここにはちょっと違和感があったんですよね。
よくもまぁこうも仕掛けてくるなぁと…。
-CGシーン
正直言うと本作のモーションはモーキャプで作られたようなので上手く語れる部分はないのですが、モーキャプの強みである動きのバラバラ感があって良かったです。
ダンスCGはモーションが手打ちだとあまりに動きが精巧だったり全員均一な動きだったりするのですが、モーキャプだとこの不自然さが消えてくれる。
キャラ毎の違いを深く出すゾンビランドサガにおいて、このモーションキャプチャーの強みは一層際立っているように感じましたね。しっかりとその作品に向いている手法を取って制作しているのは素晴らしく尊敬いたします。
しかしこのダンスアクターも凄いですよね。ゆうぎり姐さんとかめっちゃ色っぽかったし…。
あとこういうライブシーン見るたびに思うんですけど、ダンス中の移動モーションって作るのだるそうだなって…。モーキャプだってそんな上手くIK動くわけじゃないでしょうし、やってられない気がします……。
>しーびっとさん
人の偏見って全部そんなもんですよきっと。一人一人に偏見があるので会話では食い違いがないようにしましょうね。
[0回]
アイカツシリーズの歴代キャラが大集合するというクロスオーバーTVシリーズ”アイカツオンパレード!”の放送が先日発表された。
アイカツシリーズというのは2012年にTV放送されたアニメ番組「アイカツ!」をはじめとしたアニメシリーズのことである。
アイカツとはアイドル活動のこと。アイカツを通して日々挑戦を続ける女の子たちを描くこの作品は”スポ根”などと評されるような異例のアイドルアニメだ。作中のアイドルたちは失敗や困難に出会い、それでもめげずに努力を重ね、辛くともへこたれない。まさにスポ根である、というのがメディアやSNSで見られるアイカツの表現である。
とにかく前向き。それがアイカツなのだ。
ただ、この表現は最も用いられやすいというだけであってアイカツの特徴は他にもある。
例えばアイドルたちのキャラの濃さがそれにあたるだろうし、楽曲のクオリティが高いというのもそうだろう。それに伴うライブ演出も魅力の一つ。数多くの魅力が女児だけの人気に留まらず、大人層のファン(アイカツおじさんなどと呼ばれる)を作ることになったのだろう。
これらがメディアで用いられにくいのは他のアイドルアニメ(特に同じく女児向けである「プリティシリーズ」)と被るところがあるためアイカツ固有の特徴としては弱いからであると予想する。
そんなアイカツシリーズは「アイカツ!」「アイカツスターズ!」「アイカツフレンズ!」と三作続いています。そんな作品のキャラを大集合にするというのだから凄まじい。公式で行われている人気投票”アイドル総選挙”にノミネートされているキャラ数は56名。この人数全てが出るとしたらとんでもない豪華さである。
新楽曲もあるとのこと。超豪華TVシリーズ「アイカツオンパレード」には今後も注目していきたい……。
というのが前振りである。
ハッキリ言うとそもそもオンパレードに期待などしていない。むしろ今回の発表に失望している。食欲が減退する程度にはショックを受けた。
なぜかというと、この過去作品を登場させるという手法がファンサービスなどではなく人気が出ないから過去の遺産に縋っているようにしか見えないからである。
8月現在放送中のフレンズは2年目3クール目半ばを放映している。そしてアイカツオンパレードの放送はいつからかと言うと、なんと10月から。順当に行くならばフレンズ4クール目が放送される時期である。
そりゃあフレンズを打ち切りにして過去作人気にあやかろうとしていると考えるのが自然だろう。
アイカツというのは常に前向きな作品だった。
「今ある思い出だけじゃないよね。思い出は未来の中にもいっぱいある」とかつてスター宮は言った。それがどうですか。今や公式が超後ろ向きで思い出に頼っている。アイカツ!とスターズにて歌唱担当をしていた方々をフレンズ前に卒業させておいて、また呼ぶというのはどうなのだ。
未来向きの今はどこにいったんだ。憧れは次の憧れを生むんじゃなかったのか。
公式に裏切られた気分がして、辛いのだ。
以下はなぜ私がアイカツシリーズが好きにならなくなったのかという話である。上述の内容以上にめちゃくちゃアンチ意見を書く。
完全に自分で見返す用なので不快になるようなら読まないで欲しい。所詮対象年齢が違うモノを勝手に見て勝手にショックを受けている人間の言葉である。
現在のアイカツシリーズへの私のイメージは”スポ根”などではなく”凋落”だ。
私の中ではアイカツシリーズからはスポ根という要素は消えていて、今あるのはスポ根であるという幻影、もしくは薄っぺらい皮のイメージだけだ。
そう、今のアイカツは薄っぺらいのである。上に挙げた数々の要素は中身の伴わないものになった。
スポ根要素について話をする。
アイカツ!一年目の当初ではどこか古臭いBGMの中で目標に向かって妙ちきりんな特訓に励む、何度も困難にぶつかって思い悩んでは努力する、根性が過ぎて突飛な行動に出だすなどの描写は多々あった。
分かりやすいのは第6話「サインに夢中!」などであろう。
アイカツファンからすれば今更語るまでもないし、著作権等を考えてあまり内容を深く書きたくはないためあらすじは省略する。ただこの回は「挑戦し、問題に向かって努力し、そして失敗をし、正しい方向へと立ち直る」というアイカツがスポ根と言われる所以が詰まっている。謎過ぎる特訓も相まって…。
しかしこれがずっと続いたかと言うとそうではないだろう。
いや、実際シリーズ全てにおいてスポ根的なことはやってはいるのだ。なにせ毎日の特訓描写としてランニングや腹筋が描かれるアイドルアニメである。スポーツ特訓みたいなことを何度もする。ただ逆に言えば”しているだけ”である。
上述のサイン回はサインという明確な目標があった。奇抜な特訓でインパクトもあった。そしてその後の失敗とそこからの教えで強く記憶に残った。
しかしただランニングしているところを見せられても、エピソード性に欠けるのだ。そりゃあ毎日体力作りに励んでいるのは凄いと思う。ただそれだけでは地味だし、面白くない。
これでは「努力してますよ」という証明やアピールにしかなっていない気がするのだ。そりゃあ毎回走り込みしていれば努力しているのは誰でも認知するだろう。でも「努力している」以上の情報もない。だからなんだか薄っぺらいように思える。
こういう「これはこう!」とだけ言って、中身はスカスカといった具合の薄っぺらさが後のアイカツシリーズにはたくさんある。
ノルマのように口癖だけ言ってキャラを強調させるし、ライブ演出ではオーラの大きさだけで強さを表現をするし、「こういうことしたよね!」とだけ言って昔努力しましたという描写をすることもある。
薄いのだ。とにかく薄すぎる。
まぁライブでの強さ表現に関してはそれこそアイカツ!一年目も同じく薄かったりする。ただその後のライブCGの進化によって、圧巻の映像を見せて強さを表現するということも増えだした。
それがスターズからCG担当が外注からバンダイ内の製作チームになり、デカいオーラ出たら強いという陳腐な表現方法になったからよりガッカリしたのだ。
こうなるとどうなるかと言えば、単純に見ていてつまらなくなる。ノルマみたいにやることをやって、心に残る言葉もなく、ただ終わりに向かうストーリー。面白いはずがない。
シリーズが進んでいくにつれこの薄っぺらさは広がっていき、アイカツの魅力というのがだんだん折れていかれるように感じられた。そうなろうとも私がアイカツシリーズを見ていたのは時折見せる魅力に惹かれてのことだ。楽曲を筆頭にキャラやサブの単独話、ドレスやCG演出などがそうだ。
だが今や楽曲すらクオリティも下がって数も減り、話も普通につまらない。話が薄くなったことでキャラも薄くなった。フレンズは途中で視聴を辞めたが、今後見直すこともないだろう。そう思っていた中でのこのオンパレード発表である。
予算減少とか子供たちの単純な飽き、少子化などのような制作にはどうしよもない問題が原因だったりするのかもしれない。しかしそれでもやっぱり今のアイカツは面白くないし、かといって過去作をまた出すなんていうのは今までのアイカツ描写の否定のように感じられるのが私の心情だ。
やっぱり好きなものがこんなことになるというのは辛いのだ。
[25回]